覚せい剤193キロ密輸容疑 140億円分、石材に隠す
兵庫県警や神戸税関などは25日までに、鉄鉱石に見せかけた石材に隠して貨物船で覚せい剤を密輸したとして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、サンチェス・コルデーロ・フロレンティーノ容疑者(36)=神戸市灘区=らメキシコ国籍の男2人と神戸市中央区の船舶代理業者の社員谷水豪容疑者(27)を逮捕した。
県警によると、押収した覚せい剤は193キロで、末端価格は135億円。県警は、組織的な密輸グループが関与したとみて捜査している。
逮捕容疑は、5月4日、鉄鉱石に見せかけた15~30キロの石材の中に約1キロずつ覚せい剤を袋に入れて隠し、メキシコから貨物船に載せ、神戸市中央区の神戸港に密輸した疑い。
県警によると、3人とも否認。谷水容疑者は「サンチェス容疑者に依頼されて、鉄鉱石の輸入を代行しただけ」と供述している。
貨物は、3月下旬にメキシコを出港し、中国経由で5月4日に神戸港に到着。サンチェス容疑者らが業者を介して「鉄鉱石約70トン」と申告したが、鉄鉱石の輸入にしては少量だったため、不審に思った神戸税関がエックス線で石を検査し、約1500個のうち182個の材質が不明と判明した。
神戸税関によると、全国の税関が昨年摘発した覚せい剤の密輸量は約480キロ。
[ 2013年6月25日 11:09