メキシコ麻薬密輸組織、国際ハッカー集団と脅迫応酬
【ロサンゼルス共同】メキシコの麻薬密輸組織「セタス」に誘拐された関係者の解放を要求し、受け入れなければセタスの秘密情報を暴露すると宣言していた国際的ハッカー集団「アノニマス」を名乗るグループは4日までに、この関係者が解放されたことを明らかにした。
一方でセタスから、アノニマスが情報を1件公開するごとに「10人に対して報復する」と脅迫されたと説明。「無関係の市民を巻き込むわけにはいかない」として、セタス関連の情報の暴露は当面行わないと表明した。
同グループの中南米地域のサイト「アノニマス・イベロアメリカ」に掲載された声明によると、解放された関係者は軽いけがをしているが、元気だという。
このグループは動画投稿サイトに掲載した映像で、仲間を解放しなければセタスと関係が深い警察官やジャーナリスト、タクシー運転手などの協力者の情報を暴露すると宣言していた。メキシコの当局は、実際に誘拐事件があったかどうか確認していない。
ハッカー集団、麻薬密輸組織に宣戦布告「仲間返さねば秘密情報暴露」
2011.11.1 14:25 [ロシア]
国際的なハッカー集団「アノニマス」を名乗るグループが、メキシコの麻薬密輸組織「セタス」に誘拐された仲間の解放を要求し、受け入れなければ組織の協力者の身元などグループが入手した秘密情報を暴露するとビデオで宣言した。AP通信が10月31日伝えた。
APによると、ビデオは動画投稿サイト「ユーチューブ」に掲載。「誘拐、盗み、恐喝を繰り返すセタスにはうんざりだ」と非難し「おまえたちは重大な過ちを犯した。彼を解放せよ」と要求、セタスと結び付いた警察官、ジャーナリスト、タクシー運転手らを公表する用意があるとした。メキシコの当局者はAPに対し、誘拐事件の存否やビデオの真否について確認を避けた。
米紙ヒューストン・クロニクル(電子版)は、アノニマスのメンバーが誘拐されたのは「街頭での抗議行動中」とした。薬物組織への反対活動をして狙われた可能性がある。(共同)