道、初の販売中止指示
道医療薬務課は28日、「ハーブのお香」などとして、札幌市中央区のインターネット通信販売業者「瞑想堂」がインターネットで通信販売した「TARGET(ターゲット)」について、薬事法で製造や販売を禁止されている「違法ドラッグ」に当たると判断、27日付で販売中止と自主回収を指示したと発表した。「脱法ハーブ」とも呼ばれる違法ドラッグの販売が道内で確認されたのは初めて。同課はほか道内8店で違法ドラッグが販売されている可能性があるとして、立ち入り検査を行って調査している。
ターゲットは、1包3・0グラムあり、4000円で販売されていた。東京都が昨年11月、試し買いによる調査を行うため、この商品を購入。成分を調査した結果、指定薬物「JWH―203」を検出し、今月27日に道に通報した。JWH―203は、めまいや平衡感覚の障害を引き起こし、常用すると、不妊や胎児への影響がある。
道医療薬務課は同日、同社ホームページに記載のあった札幌市中央区の事務所住所を訪れたが、事務所の実態はなく、私書箱が置かれているだけだった。このため、私書箱の管理業者や瞑想堂のホームページを通じ、ターゲットの販売中止などを指示する警告文書を送った。同社側からは電子メールで「販売記録を確認する」との返信があり、ホームページ上の販売商品からターゲットが削除された。同課は今後、販売実績などを調べる方針だが、同社の所在地や健康被害は確認できていないという。
植物片に幻覚作用が出る薬物を混ぜ、「脱法ハーブ」「合法ハーブ」などとして販売される「違法ドラッグ」が全国で問題化。同課は立ち入り検査を行ったほかの8店について、販売製品に指定薬物などが含まれていないか調査している。
(2012年2月29日 読売新聞)
脱法ハーブ:販売、県が回収手続き 「指定薬物」入り /岐阜
県は29日、東京都で「指定薬物」が検出された脱法ハーブ「ジャマイカン・ゴールド・エクストリーム」と同一パッケージの製品が美濃加茂市の自動販売機で販売されていたと発表した。県は業者に残っていた8箱を提出させ、販売中止と同商品の回収などの手続きを取らせた。
同市加茂野町の旧国道248号沿いにあるハーブ自販機で売られていた。長さ約7センチで、白い箱に入っている。1本入り500円。2000円の商品もあったが、売り切れていたという。
指定薬物は、中枢神経に作用して人体に危害を及ぼすとして厚生労働相が68成分を指定している。
県が23日と27日、岐阜市、美濃加茂市、多治見市の4店舗と自販機2台の立ち入り調査を実施して分かった。
販売していた愛知県の業者は「指定薬物が入っているとは知らなかった」と話しているという。【山盛均】
毎日新聞 2012年3月1日 地方版
自販機に脱法ハーブ? 美濃加茂
2012年3月1日 01時11分
違法ドラッグの疑いがあるハーブを岐阜県美濃加茂市内の自動販売機で売っていたとして、県は29日、薬事法に基づき、自販機を設置した愛知県小牧市の業者に販売中止と製品の自主回収を指導したと発表した。
厚生労働省によると、違法ドラッグとみられるハーブを自販機で売るのは珍しいという。
販売品は「Jamaican Gold EXTREME」。東京都の検査で、同じパッケージの製品から医療以外には使えない薬物が検出された。大麻の成分と似ており、めまいや筋力低下を引き起こすおそれがある。
たばこのように葉を紙で包んだ1本を500円、葉を詰めたパックを2千円で販売。自販機には2製品を含め、36製品が売られていた。
自販機は美濃加茂市加茂野町の市道沿いのコンビニエンスストア隣に置かれている。県が1月下旬に把握し、27日に現地調査した。
県の調べに、業者は違法の疑いがあることは「知らなかった」と話している。
(中日新聞)