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2011/08/27

年間の被ばく線量が200ミリシーベルトと推定される場所では避難している住民が帰宅できるまでに20年以上かかる可能性

線量低下、帰宅に20年以上 除染なしで政府試算
 政府は27日、東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された地域のうち、年間の被ばく線量が200ミリシーベルトと推定される場所では、線量が下がり、避難している住民が帰宅できるまでに20年以上かかる可能性があるとの試算結果を、福島市で開かれた「福島復興再生協議会」で示した。

 放射性物質を取り除く除染などをしない場合に、セシウム137や134が時間経過とともに減少することや雨や風で地表面からなくなることにより、帰宅の目安となる年20ミリシーベルト以下になるまでの期間を求めた。現在の推定線量が100ミリシーベルトの場所は10年程度となる。

2011/08/27 17:21 【共同通信】



樹木などの根に共生するハツタケ、チタケといった菌根菌は、枯れ葉や枯れ木を腐らせて栄養をとるシイタケなど腐生菌とくらべて濃度が高い傾向

野生キノコ、専門家「摂取は自重を」 放射線量、原発事故後のデータなく
(8月27日 朝刊)
 キノコ狩りの季節。県内で人気の高いチチタケ(チタケ)などが旬を迎えている。だがことしは東京電力福島第1原発事故による放射能の影響が懸念され、二の足を踏んでいる人も多いだろう。キノコは全般的に放射性セシウムを濃縮しやすいとされている。ただキノコの種類や成育する場所によって受ける影響の度合いが大きく異なる上、野生キノコは事故後の測定データがまだない。専門家は「情報がそろうまで、野生キノコばかり食べるのは控えた方がいい」と慎重な対応を求めている。


セシウム137は福島第1原発から1万5000テラ(テラは1兆)ベクレルが放出された。またヨウ素131は16万テラベクレル、ストロンチウム90は140テラベクレル出た。

原発事故のセシウム137、広島原爆168個分
 東京電力福島第一原子力発電所の事故で1~3号機から大気中に放出された放射性物質のうち、セシウム137の量は、広島に投下された原爆の約168個分だったことが分かった。

 経済産業省原子力安全・保安院が26日、試算値を公表した。

 保安院の試算は、国会の求めに応じてまとめたもの。原発事故による放出量は国際原子力機関に提出した政府報告書から、原爆による放出量は国連科学委員会の資料をもとに、核種ごとに試算した。セシウム137は原発事故では1万5000テラ・ベクレル(テラは1兆)、原爆は89テラ・ベクレル。ヨウ素131は原発事故では16万テラ・ベクレルで、原爆の6万3000テラ・ベクレルの約2・5倍だった。

 保安院は「原爆による影響と発電所の事故は、単純比較できない」と話している。

(2011年8月26日21時17分 読売新聞)