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2011/05/28

横浜の肉は、栃木県那須塩原市の牧場で飼育された去勢牛を4月7日に埼玉県川口市の食肉処理場で解体したもので、同11日に大和屋が買い付けた。

横浜の菌付着ユッケ肉、栃木産の雄の去勢牛
 焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、横浜市青葉区の系列店で菌が付着したまま見つかったユッケ用もも肉は、卸元の大和屋商店(東京・板橋)で4月13日に加工された栃木県産の雄の去勢牛だったことが27日、捜査関係者などへの取材でわかった。



 横浜の肉は、富山、福井両県で死亡した4人からの検出菌と遺伝子型が一致。店納入前に汚染されていたことが確実とみている富山県警などの合同捜査本部は、この肉を食べた死者もいる可能性があるとみて調べる。

 大和屋の内部資料などによると、横浜の肉は、栃木県那須塩原市の牧場で飼育された去勢牛を4月7日に埼玉県川口市の食肉処理場で解体したもので、同11日に大和屋が買い付けた。

 捜査関係者などによると、菌の遺伝子型が一致したため、富山、福井両県で死亡した4人が横浜の肉と同じ同13日加工分の肉を食べた可能性もあり、捜査本部では、大和屋で同日に加工され、えびす系列店に納入されていた雌の経産牛、去勢牛、雌の交雑牛の3頭の肉が浮上していた。

 このうち、横浜の肉が同13日加工の去勢牛と特定されたことで、砺波店(砺波市)で6歳男児が同22日に、70歳と43歳の女性2人が同23日に、福井渕店(福井市)で6歳男児が同17日にそれぞれ食べたユッケに、加工時に横浜の肉と切り分けられたか、触れあって菌が移った肉が入っていた可能性も出ている。4人が食べた肉は、同16、19日に店に真空パックに入れて納入されていたとみられ、捜査本部は肉の特定を進める。

 県によると、今月27日に新たな食中毒患者は確認されず、また、退院者もなかったことから、累計患者数は163人(県内の死亡3人含む)、重症の入院患者数は15人のまま。

(2011年5月28日19時02分 読売新聞)