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2011/04/05

自民党離党は東日本大震災の復旧・復興をにらみ、「予算獲得や官庁や業界団体との橋渡しに本腰を入れるため」(野党幹部)

自民党の野中元幹事長が離党
2011.4.5 19:26
 自民党の野中広務元幹事長が同党京都府連に離党届を提出していたことが5日、分かった。野中氏は産経新聞の取材に対し、3月29日に全国土地改良事業団体連合会(全土連)の会長に3選されたことを挙げたうえで、「今後、政府と交渉していく上で、自民党幹部を経験した私が政党人のままでは団体のためにならない」と離党理由を述べた。


 離党届は4日付で、自民党は受理する方向。全土連をめぐっては、民主党の小沢一郎元代表が幹事長時代、平成22年度の土地改良事業費の大幅削減を決定。全土連の政治団体は昨年夏の参院選で自民党公認だった組織内候補の立候補を取りやめた。その後、野中氏は全土連の政治的中立を確約し民主党側と和解した経緯がある。

 平成15年に政界を引退するまで自民党を中枢で動かしてきた野中氏だが、最近は仙谷由人官房副長官ら民主党側と連携を深めているとされる。自民党離党は東日本大震災の復旧・復興をにらみ、「予算獲得や官庁や業界団体との橋渡しに本腰を入れるため」(野党幹部)との見方もある。






野中元幹事長「うまくいかない…大連立より挙国一致の体制を」
2011.4.5 18:05
 自民党の野中広務元幹事長は5日、民主、自民両党による大連立構想について産経新聞の取材に対し、「うまくいかない。焼きもち焼きの政治家の世界で自民党から閣僚2人が入っても何もできない」と述べた。

 そのうえで「今は国家存亡のときだ。大連立よりも与野党の政治家が災害復旧に努力する挙国一致の体制を作るべきだ」と強調した。大連立といっても野党からの入閣者が少数にとどまる限定的な形態よりは、与野党でさらに強力な態勢を作るべきだとの見方を示したものだ。

 また野中氏は、たちあがれ日本を離党して菅直人内閣に入閣した与謝野馨経済財政担当相をひきあいにし、「与謝野氏が入閣して消費税率は上がったのか。自民党から入閣しても与謝野氏と同じことになる」と指摘した。

 野中氏は平成6年の自社さ連立政権や、11年の自自公連立政権の樹立や運営で調整力を発揮したことで知られる。