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2011/11/21

オウム裁判終結…教団の信者数は1500人に上り、主流派は「麻原回帰」を進める

強制捜査から16年余…オウム裁判がついに終結(11/21 11:45)
 坂本弁護士一家殺害事件、地下鉄・松本サリン事件など、オウム事件の裁判が21日で終結しました。一連の事件の首謀者、松本智津夫死刑囚(56)をはじめ、起訴されたのは実に189人、12人の元教団幹部の死刑が確定しています。最高裁判所が21日午前に遠藤誠一被告(51)の上告を退け、13人目の死刑が確定することになりました。

 教団への強制捜査から21日の裁判終結まで16年がたっています。被害者の家族は、複雑な気持ちで判決を受け止めています。
 オウム真理教家族の会・永岡弘行会長:「あの男(松本死刑囚)は、間違いなくほくそ笑んでますよ。悔しいという思いだなぁ」
 地下鉄サリン事件で夫を亡くした高橋シズヱさん:「皮肉にも、反省や謝罪のひとかけらもない。これがオウム裁判、オウムなんだなと」
 21日の判決で最高裁は、遠藤被告に対して「極めて反社会的で人命軽視も甚だしい」として、上告を退けました。21日で一連の事件の裁判は終了しましたが、教団は今後も真相解明が必要だとしています。

 アレフ広報部長・荒木浩氏:「これで幕引きということではないと思っている」
 一方、主流派から分かれた上祐氏のグループは「今後も全力で被害者への賠償を努め、償いの気持ちを刻み続ける」とコメントしています。公安当局によりますと、教団は事件を知らない若い世代を中心に信者を増やしています。信者数は1500人に上り、主流派はかつての教祖・松本死刑囚のDVDを使うなど「麻原回帰」を進める教団に警戒を強めています。一部の被害者やその家族は、今後も死刑囚と接見を続け、自ら真相を解明するとしています。家族にとっての事件はまだ終わっていません。






死刑執行「禍根残す」=オウム裁判終結でアレフ
 オウム真理教をめぐる一連の事件の裁判終結を受け、教団の主流派「アレフ」は21日午後、「性急に事件の幕引きを図ろうとし、見切り発車するかのごとく死刑執行を急ぐようなことがあれば、社会に対して取り返しのつかない禍根を残すことを恐れる」とするコメントを出した。
 コメントは「指名手配中の共犯者3人は裁判が始まってすらいない。刑が確定していても、再審請求しようとしている者もいる」と指摘し、早期の死刑執行に反対する考えを示した。(2011/11/21-14:56)
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%a5%aa%a5%a6%a5%e0&k=201111/2011112100490




死刑執行は「慎重に判断」=オウム事件で法相
 平岡秀夫法相は22日午前の記者会見で、オウム真理教による一連の事件の死刑囚に対する刑の執行について「非常に重大な判決が出ている。一般論だが、慎重に判断していかなければいけない問題だ」と述べた。(2011/11/22-13:22)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011112200479