< 2011年11月21日 12:17 >
「大王製紙」井川意高前会長(47)の巨額借り入れ問題で、井川前会長が、子会社からの一連の借り入れの前に、関連会社からも約5億円を借り入れていたことがわかった。東京地検特捜部は一両日中にも強制捜査に乗り出す方針。
関係者によると、井川前会長は子会社から約106億円を無担保で借り入れているが、この一連の借り入れの前にも、関連会社から5億3000万円を借り入れていたことがわかった。東京地検特捜部は、井川前会長が借入先を関連会社から自身が代表を務める子会社に切り替えたことで、借入額が拡大したとみて調べている。
一方、大王製紙は106億円のうち約88億円の損害分について、井川前会長を特別背任容疑で刑事告発する方針。会社からの告発を受け、特捜部は一両日中にも強制捜査に乗り出す方針。
大王製紙前会長 子会社以外からも借り入れ…計5億3千万円
大王製紙の井川意高前会長(47)による巨額借り入れ問題で、連結子会社からの約106億円借り入れの前に、大王製紙のファミリー企業からも計5億3千万円を借りていたことが18日、関係者への取材で分かった。
東京地検特捜部もこの経緯を把握。近く会社法の特別背任容疑で前会長を事情聴取し、不透明な借り入れの全容解明を進める方針。
大王製紙の特別調査委員会の報告書によると、前会長は昨年5月から今年9月にかけて、連結子会社7社から計26回、106億8千万円を借り入れた。10月末現在でうち59億3千万円が未返済となっている。
調査の過程で、前会長がこれより前に、非連結のファミリー企業「エリエール商工」から5億3千万円の貸し付けを受けていたことが判明。うち8千万円は同社の自己資金だったが、4億5千万円はほかから借りて、前会長に貸し付けたという。
エリエール商工は、ゴルフ場経営などをしている。
[ 2011年11月18日 12:11 ]