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2012/03/27

重慶市で不審死した英国人実業家の調査を中国当局に要請=英政府

英実業家の死で中国に調査要請=重慶書記失脚と関連か-米紙

  【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は26日、中国・重慶市で英国人実業家が死亡した事件について、英政府が中国当局に調査を要請したと報じた。実業家は同市共産党委員会書記を解任された薄熙来氏一家と近い関係にあり、その謎の死が薄氏失脚をめぐるスキャンダルの重要要素に浮上したとしている。

  実業家は中国に長く在住していたニール・ヘイウッド氏。昨年11月、重慶市のホテルの部屋で死亡しているのが発見され、地元警察は「アルコール過剰摂取」と説明した。しかし同氏は禁酒主義者で、かねて死因に疑問が呈されていた。

  王立軍副市長兼公安局長(当時)は「毒を盛られた」とみて、薄氏に訴えたが、同氏は聞き入れなかった。王氏はその後、成都の米総領事館に保護を求める騒ぎを起こし、これが薄氏解任の引き金となった。(2012/03/27-07:35)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201203/2012032700100




重慶市の英国人不審死で英政府が調査要請、薄氏解任に関連か

 2012年 03月 27日 10:51 JST
[ロンドン/北京 26日 ロイター] 英政府は中国に対し、重慶市で英国人が死亡した件について調査を要請した。重慶市は、薄煕来氏が共産党委員会書記を務めていた都市。薄氏は、次期最高指導部入りが有力視されていたものの、腹心の問題で解任された。

 英政府が問題視しているのは、英国国籍のニール・ヘイウッド氏が昨年11月に重慶市で死亡した件。中国のブログに、ヘイウッド氏の死亡が薄氏の解任に関係していると示唆するの書き込みがあった。

 英外務省の報道官は「かれ(ヘイウッド氏)の死亡に不審な点があるとの情報を受け、最近、中国当局にさらなる調査を要請した」と述べた。 報道官は、同省が「この件に関するうわさや憶測を認識している」と述べたものの、信憑性についての判断は示さなかった。

 北京の英国大使館の報道官によると、英政府は、ヘイウッド氏が昨年11月に重慶市でアルコールの過剰摂取により死亡し、火葬されたとの報告を受けたという。 

薄氏の解任につながったとされているのが、同氏の腹心だった王立軍前重慶市公安局長の問題。王氏は市公安局長を解任された後、成都の米国総領事館に駆け込んだ。 

これより先、2人の元中国当局者がロイターに、中央指導部が、薄氏と王氏の対立に関する報告書を回覧したと述べていた。

米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙は、事情に詳しい筋の話として、王氏が薄氏にヘイウッド氏の死因は毒殺との見解を示した後、両者の関係が悪化したと伝えた。

ヘイウッド氏は検視解剖もされず火葬されたという。 WSJはさらに、匿名の外交筋などの話として、王氏が薄氏に不利な証拠文書を米総領事館に提出したが、米総領事館は王氏を保護することで米中関係が悪化することを恐れ、拒否したとしている。 

薄氏は解任の数日前の会見で、 根拠のない批判が広められている動きを、重慶市で取り締まりを行った暴力団幹部の企てと主張していた。

 薄氏とその妻である谷開来氏のコメントは得られていない。両氏は、薄氏解任後、公の場に姿をみせていない。 英国の要請について、重慶市政府および中国外務省のコメントは得られていない。 

英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は、ヘイウッド氏について、北京で企業向けのコンサルタントをしていて、薄氏の家族と親しいと伝えた。

 ヘイウッド氏は、複数の会社に中国に関する助言をしていた。その一つ、英情報機関OBが設立したコンサルタント会社Hakluytの広報は、ヘイウッド氏についてロイターに「長きにわたり、中国について助言を受けていた。われわれは彼に助言を求めていた人々の一人だった。かれの死に衝撃を受けている」と語った。







英実業家が不審死…解任の重慶トップ家族と親交

【ロンドン=佐藤昌宏】27日付英各紙によると、中国の重慶市共産党委書記を解任された薄煕来(ボーシーライ)氏に近い英国人実業家が昨年11月、重慶市内のホテルの部屋で不審死していたことがわかった。

  英政府は、中国側に死因などを再調査するよう外交ルートを通じて正式に要請したという。

   死亡したのはニール・ヘイウッド氏(41)。中国在住歴が長く、英国製高級車販売のコンサルタントをしていたとされるが実態は不明だ。

  ヘイウッド氏の夫人が遼寧省大連出身だったこともあり、薄氏が大連市長だった1990年代から家族ぐるみの親交があったという。ヘイウッド氏は、特に薄氏の夫人と仕事上の関係があり、夫人の経済活動の「汚れ役」を引き受けていたとの見方も出ている。

 (2012年3月27日23時43分 読売新聞)