中国、薄氏への厳罰示唆-妻の殺人疑惑伝えた腹心を平手打ちと新華社報道
2012年 9月 20日 12:18 JST
【北京】中国当局は、重慶市共産党委員会のトップだった薄熙来氏が今年1月、腹心の王立軍・同市公安局長(当時。現在裁判中)から、薄氏の妻に英国人実業家殺害の嫌疑があると告げられた際、激怒して王氏の顔を平手打ちするなど強く反駁(ばく)していたことを初めて明らかにした。
薄、王両氏間のこうした激しいやり取りは中国国営の新華社通信が19日報じた。これは、薄氏が恐らく刑事告発など厳しい処罰を受ける可能性があることを示唆したものだ。党指導部は、10年に一度の共産党指導部交代を間近に控えて薄氏とその妻をめぐるスキャンダルを早期に収拾しようとしている。
英実業家の死で中国に調査要請=重慶書記失脚と関連か-米紙
【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は26日、中国・重慶市で英国人実業家が死亡した事件について、英政府が中国当局に調査を要請したと報じた。実業家は同市共産党委員会書記を解任された薄熙来氏一家と近い関係にあり、その謎の死が薄氏失脚をめぐるスキャンダルの重要要素に浮上したとしている。
実業家は中国に長く在住していたニール・ヘイウッド氏。昨年11月、重慶市のホテルの部屋で死亡しているのが発見され、地元警察は「アルコール過剰摂取」と説明した。しかし同氏は禁酒主義者で、かねて死因に疑問が呈されていた。
王立軍副市長兼公安局長(当時)は「毒を盛られた」とみて、薄氏に訴えたが、同氏は聞き入れなかった。王氏はその後、成都の米総領事館に保護を求める騒ぎを起こし、これが薄氏解任の引き金となった。(2012/03/27-07:35)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201203/2012032700100