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2012/01/12

斎藤容疑者 潜伏していたマンションに置いていた衣類やバッグのタグを取り外してた。

斎藤容疑者 潜伏先で隠滅工作? 衣服やバッグなどのタグ外す
2012.1.12 01:30
 オウム真理教元幹部の平田信(まこと)容疑者(46)をかくまったとして逮捕された元信者、斎藤明美容疑者(49)が、潜伏先マンションに置いていた衣服やバッグから製造元などが記載されたタグを取り外していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。平田容疑者が室内に生活していた形跡も消されており、警視庁は、2人が潜伏や逃亡の足取りを隠すため証拠隠滅を図ったとみている。

 「偽りの人生を終わりにする」と自首した斎藤容疑者だが言動には矛盾点も見え隠れする。



 捜査関係者によると、警視庁が行った大阪府東大阪市の潜伏先マンションの家宅捜索では、平田容疑者の衣服や私物は一切見つからず、布団も1組しかなかった。斎藤容疑者が無関係を装って潜伏生活を続けられるようにしたとみられ、平田容疑者は逮捕当初、警視庁の調べに斎藤容疑者のことを隠していた。

 斎藤容疑者も平田容疑者の出頭から10日間、自首しなかった。平田容疑者は滝本太郎弁護士から「かくまった人を明らかにした方がいい」と説得され、今月7日になって明かしたが、滝本弁護士が同日夜に潜伏先に行っても不在。携帯も留守番電話になっていた。

 8日午後になって自分から「どうすればいいでしょうか」と滝本弁護士に電話して自首を決めたが「自分の罪が公訴時効を迎えていると思っていた」という趣旨の“釈明”をした。警視庁幹部は「それなら、なぜ平田容疑者の形跡を消す必要があるのか」と話す。

 平田容疑者について「引っ越しのとき以外は外に出なかった」とする供述にも不可解な点がある。

 平田容疑者は髪を茶色に染め、他人に見られることを意識した様子。潜伏先は家賃8万円弱で6畳一間に台所とトイレの1Kの部屋で、こもっていれば足が弱っていたはずだが、丸の内署に出頭時に約650メートルの道のりを小走りで向かう“軽快さ”も見せている。

 ただ、斎藤容疑者は「吉川祥子」の偽名で保険証やレンタルビデオの会員証をつくっており、1カ月に28本のビデオを借りた形跡もあった。自首の際、携帯電話や平田容疑者の失効した免許証や衣服の一部なども任意提出しており、証拠隠滅の意図を否定するような行動もしている。警視庁は供述の真偽を調べている

 一方、滝本弁護士は11日、平田容疑者の弁護人を辞任することを明らかにした。







元信者の女の携帯電話 解析へ
1月11日 22時45分
オウム真理教の元幹部、平田信容疑者をかくまっていたとして逮捕された元信者の女は、出頭した際、みずから使っていた携帯電話や、平田容疑者のものとみられる衣類などを警視庁に提出していたことが弁護士への取材で分かりました。警視庁は、携帯電話の通話記録を解析し、逃亡中の生活実態の解明を急ぐことにしています。

オウム真理教の元信者の斎藤明美容疑者(49)は、教団の元幹部で去年の大みそかに出頭した平田信容疑者を、東大阪市内のマンションの部屋にかくまって逃亡を助けていたとして、10日に犯人隠避の疑いで逮捕され、11日、身柄を東京地方検察庁に送られました。調べに対し「逃亡中の17年近く、平田容疑者と一緒だった」と供述しているということです。

斎藤容疑者は10日、出頭する際、みずからが使っていた携帯電話や吉川祥子という偽名の健康保険証、それに平田容疑者のものとみられる衣類の一部を警視庁に提出していたことが出頭に付き添った滝本太郎弁護士への取材で分かりました。

一方で、滝本弁護士が出頭前日にマンションに迎えに行った際には、部屋の中は整理された状態で、斎藤容疑者は「平田容疑者の持ち物の多くを処分した」と話したということで、警視庁の10日夜の捜索でも平田容疑者の持ち物とみられるものは見つからなかったということです。警視庁は、斎藤容疑者が平田容疑者の潜伏の痕跡を消そうとしていた疑いがあるとみて、調べるとともに、携帯電話の通話記録を解析し、逃亡を助けていた別の人物がいなかったかなど逃亡中の生活実態の解明を急ぐことにしています。