目黒公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=の監禁致死事件で逮捕されたオウム真理教元幹部平田信容疑者(46)が、警視庁丸の内署に出頭する約15分前に警視庁本部を訪れたものの、警戒中の機動隊員が気付かず、同署に行くよう指示していたことが2日、分かった。
平田容疑者が再び逃走した恐れもあり、同庁警備部は「経緯を聞き、対応に問題がなかったか調べる」としている。
捜査関係者によると、平田容疑者は昨年12月31日午後11時35分ごろ、1人で警視庁本部を訪れ、庁舎前で警戒中の機動隊員に「特別手配の平田信です。出頭しに来ました」と申し出た。しかし、機動隊員は風体が手配書と違うためいたずらと思い、「近くにある丸の内署か交番に行くように」と指示したという。
平田容疑者は「分かりました」と言い、約650メートル離れた丸の内署方向に歩いて向かった。(2012/01/02-23:38)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012010200156
名乗った平田容疑者を本人と思わず…警視庁本部
警視庁によると、平田容疑者は丸の内署に出頭する直前の午後11時35分頃、警視庁本部に出頭しようとしていた。
平田容疑者は本部の正面玄関前で警戒中の機動隊員に「平田です。出頭しました」と名乗り出たが、隊員は本人ではないと思い、「近くの丸の内署か交番に行くように」と告げ、同署の方向を指さしたという。平田容疑者は「特別手配なんですけど」と念を押したが、隊員は取り合わず、一人で約700メートル離れた同署まで歩いて行った。
隊員は「特別手配は知っていたが、髪が茶色で、写真とは違う風貌だと感じた。いたずらだと思った」と説明しているという。
(2012年1月2日22時00分 読売新聞)
平田容疑者:最初は本庁出頭…機動隊員「いたずら」と判断
平田信容疑者は当初、警視庁本部庁舎(東京都千代田区霞が関)に出頭しようとしたが、玄関前にいた30代の機動隊員が「悪質ないたずら」と判断し、身柄の確保などの対応をとらなかったことが分かった。警視庁警備部幹部は「事実関係を確認したうえで、対応を検討する」としている。
幹部によると、平田容疑者は12月31日午後11時35分ごろ、本部庁舎前に1人で現れ、警戒していた機動隊員に「平田信です。出頭してきました」と話しかけた。しかし、この隊員は、髪形や顔の肉づきなどが手配写真と異なる印象を受け、悪質ないたずらと判断。丸の内署の方向を示して「あちらに警察署があるので」と伝えた。
平田容疑者は「特別手配の平田ですが」などとも話したが、隊員は無線で指示を仰ぐこともせず、再度、丸の内署に向かうよう指示。平田容疑者は「分かりました」と従い、同署の方向に1人で歩いていき、午後11時50分ごろに出頭した。
毎日新聞 2012年1月2日 23時29分(最終更新 1月2日 23時45分)