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2011/11/05

コロンビア軍が左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」の最高幹部を殺害

コロンビア左翼ゲリラ「FARC」最高幹部を軍が殺害
2011年11月05日 18:46 発信地:ボゴタ/コロンビア


【11月5日 AFP】南米コロンビアの当局は現地時間4日夜、同国の左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(Revolutionary Armed Forces of Colombia、FARC)」のアルフォンソ・カノ(Alfonso Cano)最高幹部をコロンビア軍が対ゲリラ作戦中に殺害したと発表した。

 コロンビア南西部カウカ(Cauca)県のアルベルト・ゴンサレス・モスケラ(Alberto Gonzalez Mosquera)知事は地元ラジオに、同州西部でカノ最高幹部が殺害されたと語った。

 カノ最高幹部は、マヌエル・マルランダ(Manuel Marulanda)前最高幹部が死亡した後、2008年3月からFARCを率いていた。カノ最高幹部の本名はギジェルモ・レオン・サエンス・バルガス(Guillermo Leon Saenz Vargas)だった。

 FARCは、コロンビアのゲリラの中で最も古く、1964年の結成以来、政府と交戦状態にある。組織規模も同国のゲリラ最大で、約8000人のメンバーがいるとみられている。(c)AFP/Carlo Osorio and Nina Negron



コロンビア ゲリラ最高司令官殺害
11月5日 23時32分
南米のコロンビアで、麻薬の密売や身代金目的の誘拐などを繰り返してきた反政府ゲリラ組織の最高司令官が、4日、治安部隊によって殺害され、コロンビアのサントス大統領は、治安回復に向けて組織の壊滅を目指す決意を示しました。

コロンビア政府は、南西部のカウカ県の密林地帯で、4日、10時間以上にわたる戦闘の末、反政府ゲリラ組織、FARCのアルフォンソ・カーノ最高司令官を治安部隊が殺害したと明らかにしました。FARC=コロンビア革命軍は、南米最大の反政府左翼ゲリラで、活動資金を得るために麻薬の密売や身代金目的の誘拐などを繰り返しており、8年前には誘拐された日本人男性が遺体で見つかっています。しかし、コロンビア政府の治安部隊により、ここ数年、幹部やメンバーが次々に殺害・拘束され、組織の弱体化が急速に進んでいました。カーノ最高司令官の殺害について、コロンビアのサントス大統領は「FARCに大きな打撃を与えることに成功したが、われわれはこの国に平和が訪れるまで戦い続けなければならない」と述べて、残りのメンバーを追跡し組織の壊滅を目指す決意を示しました。




コロンビア左翼ゲリラの司令官殺害、組織に大きな打撃か
2011.11.05 Sat posted at: 16:05 JST
(CNN) 南米のコロンビア政府高官は4日、同国最大の左翼ゲリラ組織「コロンビア革命軍」(FARC)のアルフォンソ・カノ司令官を同日行ったFARC掃討の軍事作戦で殺害したと述べた。

同司令官の年齢や軍事作戦の詳細は伝えられていない。パルド労働相は司令官殺害はFARCに大きな打撃になると指摘、今後の和平交渉の進展にも寄与すると述べた。

カノ司令官は2008年3月、心臓発作とみられる病気で死亡したマヌエル・マルランダ前司令官の跡を継いでいた。

コロンビアのサントス大統領は今年7月、治安部隊がカノ司令官が潜伏していたみられる遠隔地の野営地を襲ったもののほぼ1日違いで逃走を許していたことも明らかにしていた。この野営地では同司令官の衣服が見付かり、地元のCNN系列局は司令官が好んでいた銘柄のたばこも大量に発見されたと伝えていた。

大統領はまた、野営地の場所はカノ司令官の手下からの情報提供で得ていたとも語っていた。

FARCは1960年代から武装闘争を開始。近年は政府軍の掃討作戦で組織が弱体化していたものの、活動資金調達のための誘拐や軍部隊への襲撃は続けていた。麻薬栽培や売買にも関与していたとされる。米国と欧州連合(EU)はFARCをテロ組織に指定している。




コロンビア、治安改善をアピール 左翼ゲリラのトップを殺害
2011.11.5 17:23
 【ニューヨーク=黒沢潤】コロンビア国防省は4日、中南米最大の左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)のアルフォンソ・カノ最高司令官(63)を殺害したことを明らかにした。誘拐事件を頻発させた同組織の衰退は必至で、サントス政権は治安の大幅な改善をアピールし、海外からの投資の加速を狙う。

 同国軍が同日、南西部カウカ県の山岳地帯で10時間以上にわたって空爆や地上戦を展開。米紙マイアミ・ヘラルド(電子版)などによれば、カノ最高司令官のほか、側近7人も死亡したという。政権は同司令官の“首”に500万ドル(約3億9千万円)の懸賞金を掛けていた。

 FARCは1964年に創設され、誘拐やコカイン貿易などを通じて資金を調達。2002年の全盛期には約2万人の勢力を誇り、米国や欧州諸国が「テロ組織」に指定したが、ウリベ前政権が米国から数十億ドルの軍事支援を得て掃討作戦を展開し、近年は弱体化が進んでいた。

 カノ司令官は08年5月、心臓発作でその2カ月前に急死したFARC創設者のマヌエル・マルランダ前最高司令官の後継者として、同組織トップの座に就いた。カノ司令官の死亡でFARCが打撃を受け、衰退がさらに進むのは必至だ。殺害は約半世紀にわたる国内各派の内戦の終結をも意味する。