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2011/11/18

公証役場事務長監禁致死事件 中川被告=「殺害できる薬物の効果を確かめようと点滴したら、亡くなった」

「殺害できる薬を点滴」=オウム中川被告が発言-致死と矛盾、本人否定・事務長監禁
 オウム真理教による1995年の公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=監禁致死事件をめぐり、教団元幹部井上嘉浩死刑囚(41)が今年8月、遺族に対し、元幹部中川智正被告(49)=一、二審死刑、上告中=が事件直後、「殺害できる薬物の効果を確かめようと点滴したら、亡くなった」と発言したと伝えていたことが12日、分かった。

 発言は、監禁のため投与された薬物の影響で死に至ったと認定した裁判の判決と異なり、殺害だったことを示唆する内容で、中川被告は否定している。同被告の最高裁判決は18日に言い渡される。

 井上死刑囚の告白は家族を通じ、仮谷さんの長男実さん(51)に文書で伝えられた。「死刑囚となり、故仮谷様はご家族に本当のことを知ってもらいたいのではとの思いが心から離れなくなりました」とつづられ、事件当時の状況が記されていた。(2011/11/12-10:59)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011111200038




オウム中川被告「寝耳に水」=仮谷さん殺害示唆を否定-きょう上告審判決・最高裁
 オウム真理教による1995年の公証役場事務長仮谷清志さん=当時(68)=監禁致死事件をめぐり、教団元幹部中川智正被告(49)=一、二審死刑=が事件直後、殺害を示唆する発言をしたとされる問題で、中川被告は時事通信の取材に対し、「寝耳に水の話で全く事実ではない」と発言を否定する内容の手紙を18日までに寄せた。

 中川被告の上告審判決は午後に言い渡される。オウム事件の裁判は21日の元幹部遠藤誠一被告(51)=一、二審死刑=の上告審判決で終結する見通し。

 手紙は13日付で、手書きで便箋に3枚。元幹部井上嘉浩死刑囚(41)が今年8月、遺族に対し、中川被告が事件直後、「殺害できる薬物の効果を確かめようと点滴したら、亡くなった」と発言したと伝えたことについて、「真偽は別にして、井上君が彼なりの真実を述べるのであれば、ご遺族の方々の関心の高い内容だけにもっと早く話してほしかった」と不快感を示した。その上で「井上君が述べている話は、私の記憶とも実際にあったこととも違う」と改めて否定した。(2011/11/18-05:36)

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011111800046




オウム真理教:井上死刑囚が仮谷さん「殺害」示唆の手紙
 オウム真理教による東京・目黒公証役場事務長の監禁致死事件(95年)で、事件に関与した井上嘉浩死刑囚(41)側が、被害者の仮谷清志さん(当時68歳)の遺族に対し、事件が殺人だったことを示唆する手紙を送っていたことが分かった。遺族は「『告白』を機に、事件の真相を知りたい」と話している。

 仮谷さんの長男実さん(51)によると、井上死刑囚の話を家族が代筆した手紙で、今年8月に届いた。仮谷さんの死後、中川智正被告(49)=1、2審死刑=から「ポア(殺害)できる薬物を点滴したら死亡してしまった」と聞いた、などと記されていた。

 手紙には「中川被告の刑が確定すれば面会もできなくなると考え、この時期に伝えた」との記述もあった。ただ、実さんが先月21日に中川被告と面会した際には、「積極的に何かをしたわけではない」と殺害を否定したという。実さんは「裁判が終わった後でも、改めて関係者から話を聞きたい」と話している。中川被告の上告審判決は18日、言い渡される。

 これまでの確定判決によると、井上死刑囚や中川被告らは教祖の松本智津夫死刑囚(56)の指示を受け、信者の居場所を聞き出そうと95年2月28日、東京都品川区の路上で、信者の兄の仮谷さんを拉致して監禁。3月1日、全身麻酔薬の副作用による心不全で死なせた。遺体はマイクロ波焼却装置で焼かれた。

毎日新聞 2011年11月12日 20時45分

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111113k0000m040039000c.html