2011年10月26日2時15分
[マドリード 25日 ロイター] 欧州銀行監督機構(EBA)は、スペインの銀行資本増強計画を策定するにあたり、サンタンデールなど主要5行のみを対象とする見通し。複数の銀行筋がロイターに明らかにした。
欧州連合(EU)財務相は前週末の会合で、欧州銀行に約1000億ユーロ(1400億ドル)の資本増強を行うことで大筋合意したほか、銀行財務の健全性基準となる狭義の中核的自己資本比率(Tier1)を9%とすることでも合意した。
多額の不動産関連の不良資産を抱え、国内金融システムの問題となっている中小規模の貯蓄銀行は計画の対象にならないとみられる。
銀行筋によると、資本増強計画に含まれる公算が大きいのは、サンタンデール、BBVA、バンキア、カイサバンク、ポプラルの5行。
同筋によると、国内主要行はEBAの計画に順守するために大規模な追加資本が必要になるとは予想していない。
バンキアの広報担当はロイターに対し、保有するスペイン国債などに5%の評価損を適用するよう資本増強計画で求められたとしても、計画の影響は限定的になるとの見方を示した。
サンタンデール、BBVA、ポプラルは、正式な合意にはまだ達していないとしてコメントを控えた。
JPモルガンはリサーチノートで、BBVAとサンタンデールにはそれぞれ31億ユーロ、ポプラルには28億ユーロの追加増資が必要になると試算している。
EBAはコメントを控えている。