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2011/09/01

実名が公表されてしまった情報提供者は、中国の公害の研究者やシリアの人権活動家、トルコの金融関係者、ネパールのコカ・コーラ社幹部、英国会議員など数十人

ウィキリークスのパスワード流出 未編集の公電閲覧可能
2011年9月1日14時7分
 民間告発サイト「ウィキリークス(WL)」は1日、同サイトが入手した約25万件の米外交公電を未編集のまま閲覧できるパスワードが流出したと発表した。WLは、協力関係にある英紙の記者が漏らしたとしている。米軍への情報提供者の実名などが表面化する恐れがあり、米政府が批判を強めるのは必至だ。

 WLのサイトによると、英紙ガーディアンの記者が著書にパスワードを記していた。WLもこの事実を認識していたが、騒ぎが拡大することを恐れて明らかにしていなかった。ドイツのメディアで報じられる可能性があったため、発表に踏み切ったという。

 WLは今回の事態は、ガーディアンと昨年6月に交わした協定に違反する行為だとし、法的措置を検討しているという。米政府は米軍や米情報機関への協力者に危害が及ぶ恐れがあるとして、WLの公電公開を強く批判し続けている。(ワシントン=望月洋嗣)







ウィキリークス、未編集公電流出は「大手メディアの仕業」
2011年 09月 1日 16:30 JST
 [ワシントン 31日 ロイター] 政府等の内部文書を公開する民間サイト「ウィキリークス」は、未編集の米外交公電の公開によって情報提供者の身元が暴露され、提供者の命が危険にさらされたとする同サイトへの批判を一蹴した。
 ウィキリークスは、創設者ジュリアン・アサンジ容疑者が管理しているとみられる「ツイッター」アカウントで、かつて同サイトで活動していた人物らと、大手メディア1社のずさんな対応の結果、外交公電25万1000本の未編集版が公開されたとした。

 30日にはツイッターで、「ウィキリークス側に落ち度は全くない。重大な過失のある大手メディアの仕業だ」と強調している。

 一方、米政府高官らはウィキリークスが公開した文書の中に、テロ容疑者の身元や米大使館関係者の名前付きの連絡先が特定されている文書が含まれていたと強く非難している。

 関係筋によると、アサンジ容疑者は英紙ガーディアンの記者2人が今年2月に出版された著書に公電閲覧用のパスワードを書いたと非難していたという。

 同紙の広報担当者は「ガーディアンのウィキリークスに関する本が、セキュリティー侵害を犯したとする主張はナンセンスだ」と反論。「パスワードは記されているが、公電ファイルの場所などの詳細はない。さらにパスワードは一時的なもので、ほんの数時間で無効となり消去されると聞いている」と述べた。





ウィキリークスが機密扱いの情報提供者の実名を公表
2011.09.01 Thu posted at: 12:07 JST
(CNN) 告発サイト「ウィキリークス」が最近新たに公表した米外交公電のうち、少なくとも170件で機密扱いとされるべき情報提供者の実名が含まれていた。CNNの分析で明らかになった。一方、ウィキリークスは、情報提供者の身元を暴露したとの指摘は「完全な誤りだ」と反論している。

ウィキリークスが公開した外交文書の内容を検索するサイトなどで確認したところ、「機密扱い」と指定されていたにもかかわらず実名が公表されてしまった情報提供者は、中国の公害の研究者やシリアの人権活動家、トルコの金融関係者、ネパールのコカ・コーラ社幹部、英国会議員など数十人に上る。

ウィキリークスは、8月30日までの1週間に13万3877本の外交公電を公表したことを認める一方で、未編集の公電は公開しておらず、情報提供者の身元を暴露したとの指摘は「完全な誤りだ」と主張。ツイッターでも「この問題には大手メディア1社と悪意のある1個人が関与している」と発言している。

かつてウィキリークスは複数のメディアの協力を得て公電を編集していたが、最近では米紙ニューヨーク・タイムズや英紙ガーディアンなど、これまで協力関係にあった一部のメディアとの関係が悪化していた。

ウィキリークスのサイトは30日から31日にかけて断続的に接続できない状態が続いた。ウィキリークスはツイッターで30日、「現在(サイバー)攻撃を受けている」と発信していた。








ウィキリークスが新文書公開、米当局は情報提供者の安全を懸念
2011年08月31日 18:21 発信地:ワシントンD.C./米国
【8月31日 AFP】内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」が最近新たに公開した米国の外交公電13万3887点に、情報提供者の氏名が記載されていると米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が報じたことを受け、米当局は30日、情報提供者に危険が及ぶ可能性があるという懸念をあらためて表明した。

 ニューヨーク・タイムズによると、これらの文書には、米国の外交官に話をしたことが公になると報復を受ける危険性があるため機密扱いとなっている情報提供者の名前が含まれているという。

 米国務省のビクトリア・ヌランド(Victoria Nuland)報道官は会見で、公開された最新の文書の真正性については言及しなかったが、「米国は機密情報を違法に公開することを強く非難する」と述べ、「わが国の外交努力を損なう上、個人の安全を危険にさらし、わが国の安全保障に脅威を与え、共有する問題の解決へ向けて他国と協力しようというわが国の努力を台無しにする」ものだと語った。

 また米機密文書の中には、イエメンのテロリズムとの関連が疑われるオーストラリア人に関する詳細情報が含まれていた。オーストラリア当局は、ウィキリークスによる公開は「恐ろしく無責任」な行為だと厳しく批判している。

 ウィキリークスは米マイクロブログ、ツイッター(Twitter)上に投稿したメッセージで「ウィキリークスの情報源がすべて公開されている、あるいはこれからすべて公開されるだろうという考えはまったく間違っている」と反論している。

 しかし、AFPが2003~2009年に書かれた外交公電を6本抽出して調べたところ、送信者が「情報源保護」と記していた情報提供者の名前が実際に削除されていたのは1人だけだった。

 一方、ウィキリークスは、30日夜にもツイッター上に「WikiLeaks.orgは、現在サイバー攻撃に遭っている」と短いメッセージを流した。ウィキリークスは機密扱いの米外交公電約25万点を入手し、2010年11月に最初の一群を公開した。(c)AFP/Lachlan Carmichael