民主党の鳩山由紀夫前首相が3日午前、都内の自宅前で記者団に語った要旨は次の通り。
-菅直人首相が、退陣する一定のめどについて福島第1原発事故の収束を挙げている。認識にずれはないか。
政治家同士だから口で約束したことは守る。当たり前の話だ。それができなければペテン師だ。そんな詐欺師まがいのことを首相がするとは思っていない。今でも信じている。当然(東日本大震災の復興基本法案の成立と、2011年度第2次補正予算案の早期編成のめどを付けるとの)二つの「確認事項」を守ったら辞めていただく。
(首相発言は)きのうの確認事項を無視する発言であるように聞こえた。もっと(退陣を)先送りする意向だと(受け止めた)。
内閣不信任決議案の採決直前に「辞める」と言い、否決されたら「辞めない」と言う。そんなペテン師まがいのことを時の首相がしてはいけない。人間としての基本にもとる行為をしようとしているのであれば、党の規則の中でしっかりと首相には辞めていただくよう、当然のことながら導いていかなければいけない。
-両院議員総会の開催を求めるのか。
そういうことになる。
-不信任案に賛成すれば良かったと思うか。
賛成しておくべきだった。しかし、私は情の問題、人間として約束して、党を割ってはいけないと(考えた)。首相が「辞める」と確認を交わしたのは厳然とした事実だ。それをこれからも信じたい。守らないなら、それなりの措置を断固として取っていかないといけない。(2011/06/03-10:52)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201106/2011060300235
鳩山氏 首相の退陣直ちに求める
6月3日 11時43分
民主党の鳩山前総理大臣は、東京都内で記者団に対し、菅総理大臣が退陣の時期を明言しなかったことについて、「政治家どうしの約束が守れないならペテン師だ」と強く批判し、来週にも両院議員総会の開催を要求して、直ちに退陣するよう求める考えを示しました。
菅総理大臣は、震災対応や原発事故の収束に一定のめどが立った段階で退陣する意向を表明しましたが、2日夜の記者会見では、時期を明言せず、発言の内容から、与野党の間では、退陣の時期は来年1月を念頭に置いているのではないかという受け止めが広がっています。
これについて、民主党の鳩山前総理大臣は3日朝、記者団に対し、菅総理大臣とは2日、復興基本法案の成立や今年度の第2次補正予算案の早期編成にめどがついた段階で退陣することで認識が一致していたと改めて強調したうえで、「政治家どうしの約束が守れないなら、ペテン師だ」と強く批判しました。
さらに、鳩山氏は「私の発言を信じて、内閣不信任決議案に我慢して反対してくれた人も多いのに、否決されたら、突然『そんなことを言った覚えはない』というような態度を取るなら、私も賛成しておけばよかった。人間としての基本にもとる行為をするなら、菅総理大臣には辞めてもらうしかない」と述べ、来週にも両院議員総会の開催を要求して、直ちに退陣するよう求める考えを示しました。鳩山氏は、3日にも小沢元代表と対応を協議したいとしています。