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2011/06/10

甚大な被害を受けた沿岸部を「再生可能なエネルギーの開発拠点」とする構想を提案。増税で財源を確保すべきだとし、国民にも協力を呼び掛けている。

復興に向け学術会議が提言 原発対応や財源確保
 東日本大震災から11日で3カ月を迎えるのを前に、日本学術会議(金沢一郎会長)は10日、福島第1原発事故への重点的な取り組みや増税による財源調達など、被災地域の復興に向けた提言「復興の目標と7つの原則」をまとめ、政府の「復興構想会議」に提出した。

 提言は、原発事故で深刻な事態を招いた東京電力の責任を明確にするよう国に求め、情報公開の必要性を強調。将来的なエネルギー政策の在り方についても検討を進めるべきだと指摘している。

 また、甚大な被害を受けた沿岸部を「再生可能なエネルギーの開発拠点」とする構想を提案。増税で財源を確保すべきだとし、国民にも協力を呼び掛けている。

2011/06/10 17:54 【共同通信】







沿岸を国際拠点に 防災や海洋エネルギー研究など  
 東日本大震災の被災地を防災や海洋エネルギー分野などの国際的調査研究拠点にしようと県は今月から、学会などが行う現地調査の積極受け入れに乗りだす。第1弾として、19日に国内外の防災研究者60人を迎える。専門家とのネットワークづくりを進め、未曽有の大災害に見舞われた本県沿岸部を世界的な学術拠点とする構想だ。

 防災や潮力、洋上風力といった新エネルギー分野などの研究機関の現地調査を受け入れ、県は現場の案内や被害状況説明などに協力する。調査、滞在費用は来訪者側が負担。国内外の専門家とのネットワークを構築し、本県沿岸を調査拠点として継続的に活用する環境を整える。

 県は、復興基本計画案で、防災研究ネットワークの構築や産学官連携による海洋研究拠点の形成を打ち出している。同計画の実施期間である8年以内に、防災分野などの研究施設誘致を探る。

 19日に受け入れるのは、大学の研究者や企業の技術者らで構成する地域安全学会(本部・東京都)。国内に加え米国、韓国、台湾の研究者が21日まで調査する。

 県や地元自治体の担当者が宮古市田老の防潮堤や大槌町の大槌漁港、陸前高田市の市街地など現地を案内。後日、被災地復興に向けた提言をもらう予定で、県復興計画の実施計画などに反映させる。このほか今月下旬から7月下旬にかけて、防災に関する人材育成機関や海洋エネルギー分野の研究者らも受け入れる予定だ。

 県科学・ものづくり振興課の佐々木淳総括課長は「三陸沿岸は国内外に注目される調査拠点となり得る。日本学術会議などを通じ多くの研究機関の参加を促したい」とする。

(2011/06/17)






放射線防護「理解不十分」=「20ミリ、最も厳しいレベル」-学術会議会長
 日本学術会議の金沢一郎会長(皇室医務主管)は17日、福島第1原発事故での放射線防護に関する考え方が「国民に十分理解されていない」と憂慮する談話を発表した。
 談話は、政府が計画的避難区域の設定などで、積算放射線量の上限を年間20ミリシーベルトとしたことについて、国際的な考え方に従ったもので「最も厳しいレベル」としている。(2011/06/17-22:06)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011061700926