東日本大震災で、深刻な事態に陥った東京電力福島第1原発1~4号機。運転は自動停止したが津波に見舞われ、電源による冷却機能を失った原子炉や使用済み燃料プールで、燃料が損傷した恐れがある。
消防車や生コン圧送機を使って放水、燃料を冷やす作業が続く。塩分による機器への悪影響を避けるため、作業は海水から真水に切り替わった。
原子炉建屋に隣接するタービン建屋内の地下で高濃度の放射性物質を含む水がたまり、冷却装置の復旧作業を阻んでいる。たまり水の除去を進めるが、排水先のタンクの処理に手間取っている。たまり水を復水器に入れるため、東電は1日、復水器の水を別のタンクへ移し替える作業をした。
タービン建屋外の立て坑でも放射性物質を含んだ水が見つかり、海への流出が懸念される。
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【1号機】炉心溶融の恐れ。水素爆発で原子炉建屋が損壊。原子炉圧力容器が一時400度を超えた。立て坑の汚染水を集中環境施設へ移送。
【2号機】燃料が2度にわたって全て露出し炉心溶融の恐れ。原子炉格納容器、圧力容器が破損、放射性物質を放出している恐れ。
【3号機】炉心溶融の恐れ。水素爆発で建屋が激しく損壊。一部はプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料。
【4号機】定期点検中で原子炉に燃料はなかったが、使用済みの燃料などが1300体以上あり、再臨界を警戒。建屋が2度出火した。
2011/04/01 18:39 【共同通信】