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2011/04/23

東京電力や経済産業省原子力安全・保安院、原子力安全委員会がそれぞれ開いてきた記者会見を、政府が一本化

記者会見、25日から一本化=東電、保安院など-福島第1原発事故
 福島第1原発事故で、政府と東京電力の事故対策統合本部は23日、東電本社と経済産業省原子力安全・保安院、原子力安全委員会が別々に行っている記者会見を25日から一本化すると正式に発表した。毎日午後5時をめどに東電本社で行う。説明の食い違い解消が目的という。

 会見には同本部事務局長の細野豪志首相補佐官も出席。記者は事前登録制となる。東電によると会見にはフリージャーナリストも参加可能だが、参加の可否は保安院が審査するといい、批判の声が出そうだ。

 保安院の西山英彦審議官は参加記者に条件を付ける理由について、「メディアにふさわしい方に聞いていただきたいと考えている」と説明した。(2011/04/23-22:13)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011042300256




会見一本化に異論 東電、保安院
2011年4月23日 朝刊

 福島第一原発事故をめぐり、東京電力や経済産業省原子力安全・保安院、原子力安全委員会がそれぞれ開いてきた記者会見を、政府が一本化する方針を打ち出したことに対し、報道各社から異論が相次いだ。

 一本化の話は、会見での説明が、同じデータ、事象についてなのに説明者によって食い違うケースが少なからずあったことから、国と東電でつくる事故対策統合本部事務局長を務める細野豪志首相補佐官が二十一日の政府と与党の実務者会合で表明した。

 予定では、二十五日夕の会見から、細野氏や東電、保安院などの幹部が、東京・内幸町の東電本社に一堂に会して開催。機関ごとの会見は別に行う方向という。

 だが、事業者と規制官庁が同席する会見は異例で、事前に擦り合わせをし、情報隠しや情報操作をする恐れがある。説明の食い違いから判明する事実もあるが、その機会が奪われる可能性もある。

 二十二日夜の保安院の会見では、報道陣から「立場が違う三者が同じ席で説明するのは妥当か?」「事前に擦り合わせるのか」「癒着を疑問視されるのでは」などの質問が相次いだ。

 これに対し、西山英彦審議官は「一つの事実に基づいてそれぞれが同じ席で見解を示すのは、国民にとって便利」と回答。疑念については、「そのようなことはないようにしたい」「同席しても、規制機関として譲れない部分はある」と理解を求めた。

 一方、東電の会見でも一本化問題に多くの質問が出たが、「調整中」を繰り返し、詳細は説明しなかった。ただし、東電単独での会見については「事業者として、規制側とは解釈が相違することはある。それぞれの立場での説明はきちっとやりたい」と、一本化にこだわらず説明責任を果たすことを約束した。