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2011/04/13

政権批判は執行部内や中間派にも広がりつつあり、東日本大震災で沈静化していた党内抗争が再燃してきた。

小沢・鳩山両氏、政権批判の声明準備 党内抗争が再燃
2011年4月13日5時1分
 民主党の小沢一郎元代表は12日、鳩山由紀夫前首相と都内で会談し、統一地方選の敗北や原発事故の対応について菅政権を批判する共同声明文をまとめる調整に入った。政権批判は執行部内や中間派にも広がりつつあり、東日本大震災で沈静化していた党内抗争が再燃してきた。

 共同声明文の原案は原発事故に対する初動の遅れを指摘し、「菅政権の対応は深刻な惨禍を招きかねない」と主張。統一地方選の結果は「国民からの警告」としている。

 小沢氏は鳩山氏との会談で原発事故について「今さらレベル7とは何事だ」と批判。同日夜には都内の自宅に直系議員グループ「一新会」の議員を招集して今後の対応を協議した。

 12日の党代議士会では小沢グループの村上史好氏が「成績がふるわなければ指導部が代わってチームを立て直すのが普通だ」と執行部刷新を要求。木内孝胤氏も「公正な組織運営をしないと何も進まない」と続いた。岡田克也幹事長は「力不足も当然ある。申し訳ない」と陳謝したが、「大事なことは党がまとまっていること」として菅直人首相や自身の辞任は否定した。

 だが、首相の責任を問う声は収まらない。小沢氏に近い平田健二参院幹事長は会見で「一定のけじめをつけなければならない選挙結果だ。誰も責任を取らないとますます国民の信頼を失いかねない」と指摘。中間派の小沢鋭仁前環境相も自らのグループの会合で「復興に向け政治体制をどう作るかが課題だ」と述べ、第1次補正予算成立後の首相退陣を求めた。





菅政権は対応できてない…鳩山氏と小沢氏が一致
 民主党の鳩山前首相と小沢一郎元代表が12日、東京都内で会談し、東日本大震災や原発事故に関し、「菅政権は対応できていない」との認識で一致した。

 統一地方選前半戦の敗北について、「菅政権への警告であり、政治家が責任を取るべきだ」との考えも確認した。

 元代表は12日夜、都内の自宅で小沢グループ「一新会」のメンバーと意見交換し、首相らの対応について、「右往左往している姿が国民に映っている。国民は国そのものが沈没してしまうような思いになってしまう。党内が一致結束し、国会議員を総動員するべきだ」と批判。「自分は相談も受けないのに出しゃばるわけにはいかない」とも述べたという。

(2011年4月13日08時46分 読売新聞)