原子力安全委員会、震災38日目にして初めて福島入り
福島第一原発:原子力安全委38日目でようやく福島入り
原子力安全委員会の役割 国の原子力安全委員会(班目=まだらめ=春樹委員長、委員5人)の委員が17日、東日本大震災後初めて福島県庁を訪れた。国の原子力災害現地対策本部に「緊急技術助言組織の専門家」として派遣されたためだが、国の防災計画では原発事故の際には「直ちに」現地入りすると定められた立場。
県から同本部に参加している内堀雅雄副知事は「震災38日目にして初めて委員と話した。現地に足を運んで被災者の声を聞き、きちんと対応するよう伝えた」と、同夜の県災害対策本部会議で報告した。現地入りが遅れたことについて、安全委事務局は記者団に「国の災害対策本部や関係省庁からの問い合わせに追われていた」と釈明した。これまで事務局員が加わっていた。
委員は県の本部会議には顔を出さず、本部長の佐藤雄平知事にも面会しなかった。
佐藤知事は「顔を出すのが常識じゃないだろうか。何で今ごろ来たのか」と不快感をあらわにした。知事の怒りの背景には、事故に関する国の情報提供が遅いとの根強い不満がある。【関雄輔】
毎日新聞 2011年4月17日 23時31分(最終更新 4月18日 11時15分)