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2011/03/30

フランスの核燃料会社アレバのCEOが来日  汚染水の除去作業を中心に支援

仏の原子力企業CEOが来日
3月30日 20時7分



 深刻な事態が続く福島第一原子力発電所で、高濃度の放射性物質に汚染された水を除去する作業を支援しようと、フランスの原子力企業「アレバ」のトップ、ロベルジョンCEO=最高経営責任者が、30日、専門家チームとともに来日しました。

 世界最大規模のフランスの原子力企業「アレバ」のトップ、ロベルジョンCEO=最高経営責任者が、30日午後2時すぎ、専門家チームとともに成田空港に到着しました。そして、NHKの取材に対して、「日本では多くの担当者と面会し、事態を改善するために協力したい」と述べて、福島第一原発の事故の収束に向けて、あらゆる技術的な支援を惜しまない考えを示しました。

福島第一原発を巡っては、高濃度の放射性物質で汚染された水が、タービン建屋などあちこちで見つかり、復旧作業を大きく妨げていることから、東京電力や日本政府からの要請を受けて、アレバは、こうした水の除去作業を中心に支援することになっています。

ロベルジョンCEOは、東京電力や経済産業省の関係者などと早急に協議したうえで、技術的な支援を始めたい考えです。今回の事故を巡って、世界第2位の原発保有国であるフランスは、すでに放射線を測定する専門の車両や発電機、それに防護服などを日本に送っていますが、原発に詳しい専門家を派遣するのは今回が初めてです。




仏アレバCEO来日へ 汚染水除去を支援 専門家5人派遣
2011/3/30 10:25

【パリ=古谷茂久】仏原子力アレバは29日、放射性物質の除去などに関する専門家5人を日本に派遣することを明らかにした。仏AFP通信が伝えた。福島第1原子力発電所での除染作業を支援する。あわせて同社のロベルジョン最高経営責任者(CEO)も来日する。アレバは放射性物質の扱いでは世界最高水準の技術を保有している。

 5人は液体からの放射性物質の回収や、使用済み核燃料の貯蔵プールに関する専門家。福島第1原発では地下にたまった汚染水の除去作業に技術面で支援をするとみられる。30日に経済産業省の担当者や東電幹部らと会談し、復旧作業の進め方などについて話し合う。東京電力はアレバなど仏企業に支援を要請していた。

 アレバは核燃料の生産から再処理、原子炉の製造まで手掛ける世界最大の原子力関連企業。福島第1原発で使っているウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料もアレバの前身となる企業が製造した。