2011年02月11日01時15分 提供:時事通信社
東京都目黒区の民家で、無職大原道夫さん(87)夫婦が男に刃物で襲われ、大原さんが死亡し、妻瑠璃子さん(81)が軽傷を負った事件で、警視庁目黒署捜査本部は10日、殺人と殺人未遂容疑で、福島県いわき市常磐西郷町忠多、自称無職の木村義昭容疑者(65)を逮捕した。
捜査本部によると、同容疑者は自宅近くで任意同行に応じ、同市内の警察署で逮捕された。調べに黙秘しており、動機を解明する。
逮捕容疑は先月10日午後4時40分ごろ、大原さん宅で、果物ナイフで大原さんの右脇腹などを多数回刺すなどして、出血性ショックで殺害し、瑠璃子さんを殺害しようと切り付けるなどして10日の軽傷を負わせた疑い。
捜査本部によると、同容疑者は同日午前、いわき市から高速バスに乗り、正午前に東京駅へ到着。JRなどを使って大原さん宅へ向かったとみられる。捜査本部は防犯カメラやバスの乗客名簿などで同容疑者を特定した。
捜査関係者によると、同容疑者は大原さんを信用させるため、大手百貨店を名乗りインターホンを押し訪問。事前に準備したナイフで襲ったとみられる。
大原さんは草刈り鎌を手に、もみ合いになって抵抗したとみられるが、同容疑者は鎌を取り上げ、玄関の土足スペースで、馬乗りになった。
近所の男性らが助けに入り、大原さんから引き離されたが、再び馬乗りになり、衣服のポケットからナイフを取り出して刺したという。
同容疑者はナイフと自分のボストンバッグなどを持ち逃走。入り組んだ路地を通っており、土地勘があったとみられる。