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2010/12/19

ロシア、朝鮮半島情勢は管理できない状況に陥る可能性がある。

19.12.2010, 17:05
朝鮮半島問題 時間を無駄にするなアレクサンドル ワトゥチン


 ロシアは、朝鮮半島情勢の緊張化を受け、国連安全保障理事会の緊急会合を18日に開催するよう要請したが、議長国の米国はこれを拒否した。
 ロシアのチュルキン国連大使は、この米国の立場について、米国は国連安保理での朝鮮半島情勢を巡る協議を避けていると性格づけた。




 大使は、朝鮮半島で高まる緊張はロシアの懸念を呼んでいると述べ、「安全保障理事会は、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に自制するようシグナルを送り、2カ国間の全ての論争問題を政治・外交手段を用いて解決するため、両国に外交的活動を始めるよう働きかけねばならない」と語った。

 米国代表団によって協議日程が引き延ばされたことについて大使は、貴重な時間が失われたとの考えを示した。朝鮮半島情勢は、管理できない状況に陥る可能性がある。同時に、朝鮮半島における紛争を解決する唯一の方法は、政治・外交手段だ。

 国連安保理の緊急会合は、ロシアと中国代表団の共同尽力により、19日に開催される。緊急会合の主要目的は、韓国と北朝鮮を、情勢の先鋭化へと向かう動きから、国際社会が呼びかける自制へと促すことだ。

 韓国は、黄海で射撃演習を実施する意向を表している。この演習は18日に開始される予定だったが、悪天候を理由に延期された。北朝鮮はこれに対し、11月23日の韓国・延坪島砲撃よりもさらに強力な攻撃を実施すると警告を発している。北朝鮮は11月23日に延坪島を砲撃、これにより4人が犠牲となった。この事件は、南北朝鮮間で軍事行動が中断された1953年以来、最大の出来事となった。

 現在の状況は、いくぶん沈静化している。ロシアは、これが嵐の前の静けさとならないよう、現在の状況を利用して問題の解決に全力を尽くすよう呼びかけている。なぜらな、予定されている演習は、一触即発の危険性を持つこの地域の情勢を激しく悪化させるからだ。朝鮮半島情勢を巡る国連安保理の緊急会合で、ロシアが提起する案の本質はこのようなものだ。

 ロシアと中国は、南北朝鮮の直接の隣国。朝鮮半島情勢は、ロシアの安全保障の利益に直接関わると考えられている。

 北朝鮮は核兵器を保有しているとされる。仮に核兵器が利用された場合には、朝鮮半島を超えて大規模な悲劇がもたらされるのだ。ロシアと中国はこれを理解しているため、朝鮮半島の核問題を巡る6カ国協議の早期再開を主張している。重要なのは、米国がこれを理解することだ。そして待つ体制から積極的な外交体制へと移行する必要があるのだ。

http://megalodon.jp/2010-1220-1531-22/japanese.ruvr.ru/2010/12/19/37191591.html