オマル師、米に書簡か 捕虜交換の推進要求
2012.2.4 10:18 [米国]
アフガニスタンの武装勢力タリバンの最高指導者オマル師からとされる書簡が昨年、オバマ米大統領宛てに届けられていたことが3日明らかになった。米メディアが報じた。米軍との捕虜交換など信頼醸成の推進を求める内容。書簡にオマル師の署名はなく、信ぴょう性は確認されていない。
米政府は返信は出していないが、書簡を受けてタリバン側との接触を拡大したという。タリバンと米政府は捕虜交換協議を継続、和平交渉に発展する期待も高まっているが、米国内では共和党を中心に交渉への反対論が根強い。
米高官は「和解プロセスの中でさまざまなメッセージが届いたが、間違いなくオマル師からと言えるものは受け取っていない」と述べた。
書簡は、キューバ・グアンタナモ米海軍基地のテロ容疑者収容所のタリバン高官釈放など、米側が十分な信頼醸成措置を進めていないと不満を示した。(共同)
米・タリバンが協議再開=カタール
【ニューデリー時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)などは29日、アフガニスタンの反政府勢力タリバンが、事務所開設を予定する中東カタールで米国との協議を再開したと報じた。協議は予備的な段階で、「信頼醸成のための具体策を話し合う」場になるという。
同紙がアフガン政府の対タリバン交渉担当者の話として伝えたところによれば、最大8人のタリバン代表団が既にパキスタンからカタール入りした。AFP通信によると、タリバンの最高指導者オマル師の側近とされるアガ氏やタリバン政権時代の駐サウジアラビア大使らが含まれている。(2012/01/30-00:31)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201201/2012013000006
オマル師の指名手配除外は「誤報」 米FBI
2011.12.28 11:48 [米国]
米連邦捜査局(FBI)が最重要指名手配犯のリストから、アフガニスタン反政府武装勢力タリバンの最高指導者オマル師を除外したとの報道について、FBIの広報担当官は27日、「そもそもオマル師が同リストに掲載されたことはない」と指摘、報道は誤りだと述べた。
米政府はタリバンとの和平を模索する一方、国務省が1千万ドル(約7億8千万円)の懸賞金を懸けてオマル師の身柄拘束につながる情報提供を求めており、少なくとも公式にはオマル師を「米国と同盟国に対する脅威」とみなす立場を維持している。(共同)
パキスタン・アフガン:対タリバン和解合同委の設置で合意
【ニューデリー杉尾直哉】パキスタンのギラニ首相は16日、訪問先のカブールでアフガニスタンのカルザイ大統領と会談し、アフガンの旧支配勢力タリバンとの和解を目指す合同委員会の設置で合意した。米軍が両国で、タリバンを含む武装勢力掃討作戦を進める中、パキスタンとアフガンはそれぞれの事情もあり「米国抜き」の和平構築を狙っている可能性がある。