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2013/09/27

【愛知県警情報漏洩事件】 風俗店元幹部が警察官との癒着の実態を具体的に証言

警部に漏洩頼んだ疑い、風俗経営者を再逮捕

2013年9月27日



 愛知県警の警部が車両情報を漏らし、地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで逮捕された事件で、県警は26日、漏洩を依頼したとして、風俗店グループ「ブルー」経営者の佐藤義徳容疑者(56)=脅迫罪などで公判中=を同法違反(そそのかし)の疑いで再逮捕し、発表した。認否を留保しているという。

 県警によると、佐藤容疑者は昨年8月下旬、捜査1課警部の倉木勝典容疑者(55)に頼み、警察内部の情報端末を操作して引き出した車両情報を漏洩させた疑いがある。

 倉木警部は佐藤容疑者から伝えられた2台分のナンバーをもとに所有者の名前や住所を調べ、該当した1台分の情報を教えていた。2台ともグループを捜査していた警察車両のナンバーと酷似していたという。そのため、県警は、佐藤容疑者がグループ側を尾行する車両に気づき、警察かどうかを確かめるとともに、捜査の進展を探ろうとしていたとみて調べている。

 県警は、佐藤容疑者が指定暴力団山口組弘道会と資金的なつながりが深いとみて捜査。2011年4月には弘道会ナンバー2とともに詐欺容疑で、今年1月には県警幹部を脅したとする脅迫容疑でそれぞれ逮捕している。

●実行役「警察と癒着」

 名古屋市の風俗店グループ「ブルー」が愛知県警幹部を脅したとされる事件で、脅迫罪などに問われたブルー元幹部の青木公司被告(43)の公判が26日、名古屋地裁であった。検察側は懲役1年6カ月、罰金40万円を求刑し、結審した。判決は10月11日の予定。

 検察側は論告で、青木被告が2010年夏に4回、グループ経営者の佐藤義徳容疑者(56)の指示を受け、グループを捜査する県警幹部に脅迫電話をかけたと指摘。「幹部の娘の名前を出したり警察情報を知っていると告げたり、手口は陰湿」と訴え、実刑判決を求めた。

 これに対し弁護側は、風俗店の売上金の大半を佐藤容疑者に取り上げられていたことなどを挙げ、「絶対服従の関係で、佐藤容疑者の指示を拒めなかった」と述べ、執行猶予付きの判決を求めた。

 一方、青木被告はこの日の被告人質問で、「佐藤容疑者は現職の警察官やOBと癒着していた」と証言。具体的には「4人ほどに現金を渡していた」「ベンツを贈った」「賭けゴルフで負け、17、18万円払った」などと述べた。

 また、グループは風俗店への家宅捜索を事前に把握しており、佐藤容疑者から「露骨だから1回くらい摘発を受けておけ」と指示されたことも明かした。…

http://www.asahi.com/area/aichi/articles/MTW1309272400005.html






情報漏えい依頼した疑いで佐藤容疑者を再逮捕 愛知県警

2013年9月26日 22時12分
 愛知県警捜査1課の警部倉木勝典容疑者(55)が地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された事件で、車両情報の漏えいを依頼したとして、県警は26日、同法違反(そそのかし)の疑いで、名古屋市の風俗店「ブルーグループ」代表の佐藤義徳容疑者(56)=別の警部への脅迫事件で公判中=を再逮捕した。

 再逮捕容疑では、2012年8月22~28日、倉木容疑者に乗用車の車両ナンバーの照会を依頼し、車の使用者や住所などの情報を漏らすようにそそのかしたとされる。佐藤容疑者は「弁護士と相談してから話す」と認否を保留している。

 捜査関係者によると、佐藤容疑者は「知人の車をつけ回す車があるので照会してほしい」と2台のナンバー照会を依頼し、倉木容疑者はうち1台の情報を伝えたという。県警は当時、佐藤容疑者の関係者らを尾行しており、照会の依頼は捜査車両の情報を得るのが目的だったとされる。

 倉木容疑者は「1999年ごろ、佐藤容疑者と知り合った」と供述。佐藤容疑者の飲食接待を受けていたとされる。県警は、倉木容疑者が接待の見返りに捜査情報を漏らしていたとみている。
(中日新聞)





警察官との癒着実態 法廷で証言

9月26日 21時6分

暴力団捜査を担当していた愛知県警察本部の警部が脅迫電話をかけられた事件の裁判で、上司の会社役員の指示で電話をかけたとされる元部下は「警察官と賭ゴルフをして17、8万円負けたことがある。外国製の車を買い与えたことや現金を渡したこともある」と述べて、警察官との癒着の実態を証言しました。

この事件は3年前、暴力団捜査を担当していた愛知県警の警部に脅迫電話がかけられたものです。

名古屋市の飲食店従業員、青木公司被告(43)が、当時の上司で別の警部に情報の漏えいをそそのかしたとして26日逮捕された名古屋市の会社役員、佐藤義徳容疑者(56)の指示で、電話をかけたとして脅迫などの罪に問われています。

26日、名古屋地方裁判所で開かれた裁判で、青木被告は「警察官と賭けゴルフをして17、8万円負けたことがある。1人には外国製の車を買い与えたし、4人に現金を渡したこともある」と述べました。

そして、このうち1人については実名を挙げて「週に2度ほど呼び出されて小遣いをせびられた」と述べました。

さらに「当時、勤めていた風俗店に対する警察の立ち入り調査の予定が、上司を通じて知らされることがたびたびあった」と述べて、警察官との癒着の実態を具体的に証言しました。

この事件の捜査を巡っては、佐藤容疑者から頼まれて警察のシステムで調べた個人情報を漏らしたとして、愛知県警察本部の警部の倉木勝典容疑者(55)が地方公務員法違反の疑いで逮捕されていて、警察はほかにも情報を漏らしていた警察官がいないか調べを進めています。

裁判での被告の発言について、愛知県警察本部監察官室は「コメントはありません」としています。





「警察官に現金、ベンツ」元幹部が公判で証言 暴力団関係者が指示

2013.9.26 20:20
 指定暴力団山口組弘道会の捜査を担当する愛知県警警部への脅迫罪などに問われた名古屋市の風俗店グループ「ブルー」の元幹部、青木公司被告(43)は26日、名古屋地裁(伊藤大介裁判官)での公判で、グループの実質的経営者の佐藤義徳被告(56)の指示を受けて、現職やOBの県警警察官4人に現金を渡したことがあったと証言した。

 青木被告は「警察官にベンツを買い与えたこともあった」とも述べた。

 県警は佐藤被告を弘道会関係者とみており、同日、捜査1課警部の倉木勝典容疑者(55)=地方公務員法違反容疑で逮捕=に情報漏えいを依頼したとして同法違反(唆し)の疑いで再逮捕した。

 青木被告は弁護側の被告人質問で、警察官と佐藤被告側の癒着の実態を証言した。利益供与を受けた現職警察官の氏名や所属などは明言しなかったが「佐藤被告と警察官との食事に何十回も同席した。金を渡し(警察官が)情報を流すのを見た」と話した。