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2013/09/27

経済産業省、男性官僚を更迭  ブログで罵詈雑言 

経産省官僚「復興は不要」 ブログで“暴言”連発し更迭



 経済産業省は26日、同省の男性官僚(51)が東日本大震災の被災地に関し、自身のブログで「復興は不要だと正論を言わない政治家は死ねばいい」などと不適切な書き込みをしたとして、停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。本人は事実関係を認めているという。

 問題となった書き込みは、震災の発生した2011年の9月25日付。

 津波で壊滅的な被害を受けた三陸海岸沿岸を「もともと、ほぼ滅んでいた東北のリアス式の過疎地」と表現。

 さらに、この地域に住む高齢者に対し「年金支給年齢をとっくに超えたじじぃとばばぁが既得権益の漁業権をむさぼる」と書き込み、被災者の既得権主張により、復興費用の負担が日本中に回されているという趣旨の主張を展開。政治は「綺麗(きれい)ごとばかり」と、ブログに書き込んだ。

 男性は今年8月にも、高齢者に向けて「早く死ねよ」などと書き込んでいた。一連の書き込みは現在、削除されている。

 このブログは匿名だったが、書き込みの内容から一部インターネット利用者に身元や肩書を特定され、24日ごろからネットで、男性の実名や写真が出回っていた。書き込み自体もネット上で次々に転載され、批判する声が続出していた。

 男性は経産省の聞き取りに対し「日記のつもりで軽い気持ちで書いた。軽率だった」などと話しているという。

 男性は経産省の課長などを務めた後、今年6月末から日本貿易振興機構(ジェトロ)に出向。15年のイタリア・ミラノ国際博覧会では、日本政府代表を務めていた。男性は25日、政府代表の職を解かれていた。

 菅義偉官房長官は26日の記者会見で、「国家公務員としてあるまじき行為で、極めて遺憾」と強く批判。一連の人事は事実上の更迭とした上で、「本人は事実関係を認めている。(不適切な書き込みが)発覚したので人事を行った」と強調した。
[ 2013年9月27日 06:00 ]











ミラノ万博日本政府代表がブログで暴言 「復興は不要だと正論を言わない政治家は死ねばいいのに」

2013/9/26 06:10

   経済産業省出身で、現在は日本貿易振興機構(JETRO)で2015年にイタリア・ミラノで開かれる国際博覧会の日本政府代表を務める男性が、東日本大震災の被災者を中傷する書き込みをブログにしていたことが2013年9月26日わかった。

   復興増税について、
「年金支給年齢をとっくに超えたじじぃとばばぁが、既得権益の漁業権をむさぼるため」
などと罵倒に近い内容をつづっている。

   13年6月には、復興庁で被災者支援を担当していた元参事官=総務省官房付に異動=が、ツイッターに「左翼のクソども」などと市民団体を罵倒する書き込みをしていたことが問題化したばかり。すでに問題の書き込みは削除されているが、今回のケースは日本を代表する立場の人物によるものだけに、さらに波紋が広がりそうだ。


復興増税は「じじぃとばばぁが、既得権益の漁業権をむさぼるため」

   問題の発言は、震災発生から半年が経った11年9月25日に書き込まれた。当時の肩書きは、経産省の「貿易経済協力局貿易管理部安全保障貿易管理課長」。書き込みでは、財政規律を重視する立場を強調しながら、

「もともと、ほぼ滅んでいた東北のリアス式の過疎地で定年どころか、年金支給年齢をとっくに超えたじじぃとばばぁが、既得権益の漁業権をむさぼるために そいつらの港や堤防を作るために そいつらが移住をごめるためにかかる費用を 未来のこともたちを抱えた日本中の人々から ふんだくり、綺麗事をいうせいじ」

と、復興増税を批判。その上で、
「増税の是非ではなくパパは復興は不要だと正論を言わない政治家は死ねばいいのにと思う(まぁ、全員、そう言わなくてもいいんだけどせめて、正論すきないしはらちじくらいは東京のど真ん中で叫んで欲しい と思う。)」

と、東京都の石原慎太郎知事(当時)が「復興は不要」だと「正論」を述べるべきだと主張した。


谷亮子参院議員は「原作のファンをショックに陥れたあのやばらの豚女」

   参院選直後の10年7月13日には、民主党から出馬して当選した谷亮子氏の写真を掲載して、
「原作のファンをショックに陥れたあのやばらの豚女が当選しちまった。その時の自分の似顔絵に日の丸入れる映像がまたシュールなのだが、どうするとあの豚女がこんな似顔絵になるんだよってなもんである」
と中傷した。

鳩山政権を「くるっぴぃ政権」

   防衛省経理装備局に出向していた10年1月12日には、「じゅる株とくるっぴぃ政権」と題して投稿。「じゅる」が、この直後に経営破綻して上場廃止する(12年9月に再上場)日本航空(JAL)を指しているのは明白だ。書き込みでは、
「JUL株をひと山あてようと10万円近く買ってみた。株価98円くらいで仕入れて、くるっぴぃ政権が、いつものとおり何も決断できずに、ずるずる、よろよろ引き延ばして、挙句に公的資金で救済してでるたぁ~航空の指揮下に入って、瞬間的に株価が倍くらいになってパパは、10万円くらい濡れ手にあわわ!の予定であった」
と、当時の鳩山由紀夫首相を「くるっぴぃ」と揶揄しながら、株取引についてつづった。
   この男性は、「万博」を「わんぱく」と表記する習慣がある模様で、13年7月13日のブログには、
「パパは10年ぶりに『わんぱく』の仕事をすることになった わんぱく自体は大して面白いわけではないのだが、わんぱくの仕事はこれがなかなか面白いのである 愛知わんぱく時代の仲間は鉄の結束である」
と書いた。この男性は、05年の愛知万博(愛・地球博)に博覧会協会の事業管理室長という立場で携わっており、ブログが書き込まれた半月ほど前の13年6月28日付けでJETROの展示事業部博覧会・渉外担当審議役に異動している。

   それ以外にも、ブログにアップロードされた家族写真と、ミラノ万博の調印式を報道する写真で日本代表として紹介されていた人物が一致していることなどから、ブログの持ち主の男性が万博日本代表であることをネット利用者が指摘している。

(9月26日12時40分追記)
   経産省は13年9月25日付けで男性をJETROへの出向から解き、翌26日付けで停職2か月の懲戒処分にした。