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2013/03/27

【朝鮮総連中央本部競売】阪神タイガースの金本や新井の護摩行で知られる「最福寺」が落札 

総連本部は「最福寺」が落札 法主の池口氏は清原和博氏や角川春樹氏ら幅広い人脈

2013.03.26




 朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)中央本部(東京都千代田区)の土地・建物の競売の開札が26日、東京地裁であり、鹿児島県の宗教法人「最福寺」が45億1900万円で落札した。北朝鮮に何度も訪問している同寺法主の池口恵観氏(76、いけぐち・えかん)は夕刊フジの取材に応じ、総連本部機能が残る可能性を示唆した。

 池口氏は、政財界や芸能、スポーツ界に幅広い人脈を持つ。護摩行に訪れる元プロ野球選手の清原和博氏や金本知憲氏らをはじめ、作家の家田荘子氏や実業家の角川春樹氏ら、数多くの著名人が師事している。

 一方で池口氏は、5回の訪朝歴があり、2011年11月に金正日総書記が死去した際には、「朝鮮の大いなる指導者、金正日総書記閣下が地方指導に向かう途上で亡くなられたのは、とても痛ましく悲しい」などと哀悼の意を示していた。

 今後、地裁による審査を経て、29日に出される決定で売却を許可されれば、最福寺は正式な落札者となる。

 池口氏は26日午前、夕刊フジの電話取材に対し、落札した中央本部の土地・建物について、「怨親平等(おんしんびょうどう=仏教語で、敵も味方も同じように処遇すること)の思想に基づき、民族融和の拠点としたい。英霊を供養する祈りの場としたい。私が管理する」と語った。

 このため、記者が「総連本部の機能は残すのか?」と聞くと、「日本政府が(北朝鮮を)制裁中であり、まだ分からない。いろいろ相談したい。ただ、個人の利益ではなく、日本のためになることをしたい。日朝両国の接点となる活動をしていきたい」と語った。






土地・建物落札の宗教法人「北朝鮮の依頼」 朝鮮総連に貸与も 

2013/3/27 13:08

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部(東京・千代田)の土地・建物を競売で落札した宗教法人最福寺(鹿児島市)の池口恵観法主(76)は27日までに、神奈川県内で報道陣の取材に応じ、北朝鮮政府高官から中央本部の維持に協力するよう依頼されたことを明らかにした上で、建物を総連に貸与したいとの意向を示した。

 池口氏は仏教交流を通じて北朝鮮と関わりを深め、過去に度々訪朝。北朝鮮政府高官と交流があり、北朝鮮から勲章を授与されている。

 池口氏によると、以前訪朝した際、最高人民会議幹部から「総連の建物は私たちの大使館。なくなれば日本と敵対関係になるので骨を折ってほしい」と要請を受けたという。

 池口氏は「総連からの入札要請はなかった」とした上で、総連への土地・建物の貸与は「依頼があれば検討する。借りていただけるのであれば助かる」と述べた。

 池口氏は2011年、北朝鮮に「金日成主席観世音菩薩像」を寄贈。昨年4月の「金日成主席生誕100周年」の記念行事にも出席した。〔共同〕







朝鮮総連、本部競売回避で「政界工作」か 民主政権に働きかけ

2013.3.27 14:44 (1/2ページ)[北朝鮮]

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部(東京都千代田区)の土地・建物の競売をめぐり、総連側が民主党政権に対し、競売回避に向けた「政界工作」を行っていた疑いが26日、浮上した。許(ホ)宗(ジョン)萬(マン)議長が総連幹部に伝えた発言記録から判明した。許氏は昨年、野田佳彦首相(当時)側に和解での決着を求め、引き換えに北朝鮮で拉致事件に関する日朝間の交渉を行ったとも言及した。

 許氏が工作の対象だったと名指しした関係者は、産経新聞の取材に事実関係を否定しており、許氏が競売問題での失脚を恐れ、責任を日本側に転嫁するために発言した可能性もある。一方、発言が事実であれば、当時の政権と朝鮮総連側との間に不適切な「密約」が存在したことになる。

 産経新聞が入手した発言記録によると、許氏は3月上旬、都内で総連幹部を集めて競売に関する緊急会議を開催。許氏はその席上、総連本部の債権を持つ整理回収機構(RCC)による競売を回避して本部を存続するため、昨年、民主党の輿石東幹事長(当時)と、同氏に近い民主党事務局幹部に接触したと明言し、「2人をターゲットにして工作を集中し、酒も飲んだ」と述べた。

 輿石氏は昨年7月10日、野田氏と面会した。許氏は緊急会議で、野田氏がこの面会で、拉致事件解決に向けた進展が見込めることを条件に協議を行う方針を示し、「秘密交渉」が始まったと説明した。

 許氏によると、競売回避をRCCに働きかけたのは内閣府の中塚一宏副大臣(同)。野田氏は昨年10月の内閣改造で中塚氏を金融担当相に起用しているが、許氏はこの人事について「われわれとの約束を守るための措置だ」と述べた。

 その後、RCCは総連に競売回避を前提とする和解案を提示し、和解案の履行を約束した「覚書」が民主党事務局幹部名で許氏側に渡されたという。ただ、北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射により、野田政権側の意向で和解案が履行されなかったと許氏は結論づけている。




 関係者は次の通りコメントした。野田氏からは26日夕までに回答がなかった。

 輿石氏「許氏とは面識がない。何の話か全く分からない」▽中塚氏「お答えすることはない」▽民主党事務局幹部「この件についてはコメントできない」▽RCC「債権回収にかかわる回答は控える」▽朝鮮総連「産経新聞の取材には応じることができない」





朝鮮総連本部を落札、池口恵観氏の目的は 


 競売にかけられていた朝鮮総連・在日本朝鮮人総連合会中央本部の土地と建物を45億円あまりで落札したのは、北朝鮮だけでなく日本の政界やスポーツ界などにも広く関係を持つ宗教関係者でした。落札の目的は何か? JNNは2年前の重要な場面を取材していました。

 「この寺とかえてでも(祈りの)拠点としたい」(池口恵観法主)

 こう話すのは、池口恵観氏(76)。26日、朝鮮総連・中央本部の土地・建物を落札した宗教法人の法主です。

 「祈りの場(を作ることは)絶対私の基本ですから、それだけは譲れない」(池口恵観法主)

 池口法主は、鹿児島市にある「最福寺」で護摩木を焚く護摩行で知られ、“炎の行者”としてメディアでもたびたび取り上げられてきました。

 去年1月、最福寺で護摩行に参加しているのは、阪神の新井選手です。池口法主は、こうしたスポーツ選手や政界にも幅広い人脈を持つとされ、中でも安倍総理とは長年、深い交流があるといいます。そんな異色の僧、池口法主がなぜ、朝鮮総連の土地・建物を落札したのでしょうか?

 実は池口法主はこれまで、たびたび北朝鮮を訪れています。私たちはおととし、4回目となる訪朝に密着取材していました。

 「日朝友好が進むように、ちょっとでも自分の力で何か糸口がつかめるようにならないかなと思っている」(最福寺・池口恵観氏)

 このときの6日間にわたる訪朝の主な目的は、この観音像を持って行くことでした。池口法主により「金日成主席観世音菩薩」と名付けられました。高さ150センチ、重さ50キロ。朝鮮仏教徒連盟に納められました。

 「金日成主席観世音菩薩と命名せり」(最福寺・池口恵観氏)

 一民間人である池口法主が北朝鮮に迎え入れられる背景には、朝鮮総連の後押しがあるといいます。信者でもある地方議員が仲立ちとなって、総連とのパイプができました。中でも総連のトップ、ホ・ジョンマン議長とのつながりで、北朝鮮のかなりの要人も含まれる、3人との会談も行われました。

 まず対面したのは、外務省チョウ・ピョンチョル日本担当研究員。
 「日本は懸案の拉致問題と言いますが、改めてはっきり言います。拉致問題は完全に解決されています」(北朝鮮外務省チョウ・ピョンチョル研究員)

 次に面会したのは朝鮮労働党の幹部、パク・グングァン国際部副部長。彼が持ち出してきたのが、なんと朝鮮総連の競売問題だったのです。

 「これが解決されなければ、日本とは永遠の闘いの中に入る」(朝鮮労働党の幹部パク・グングァン国際部副部長)

 このときすでに、総連におよそ627億円の債権を持つ整理回収機構が、総連本部の土地・建物を競売にかけて融資を回収しようとしていました。池口法主が最後に面会した最高人民会議・常任委員会のヤン・ヒョンソプ副委員長も、この競売問題を持ち出しました。ヤン氏は、キム・ジョンウン第一書記とも直接話すことができる立場にいる、要人です。

 「総連中央会館の問題が良好に解決できるように、積極的に誠心誠意を込めて努力してくださることをお願い致します」(最高人民会議・常任委員会ヤン・ヒョンソプ副委員長)

 北朝鮮にとっては、総連を競売で失うということは、在日朝鮮人の活動の重要拠点を失うことを意味します。このとき池口法主は、ヤン氏の要請に「わかりました」と答えたといいます。

 その後の去年7月、整理回収機構は東京地裁に強制競売の開始を申し立て、26日午前、池口法主のいる「最福寺」が落札したのです。その額、45億1900万円。その原資や落札の経緯について26日午後、改めて池口法主に聞きました。

(Q.原資は?)
 「今からです。頑張ります。皆で頑張っていこうと思う」
(Q.北朝鮮からの要請は?)
 「ヤンさんというナンバー3。あの方が熱心だった。(総連側から)頼まれたら、何十万人の在日の方々の拠点になっているわけだから、そういうところは大事に考えていかないと」(池口恵観法主)






総連本部落札の最福寺法主「北上層部から日本政府に話してくれないかと…」

2013.03.26
 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の中央本部の土地、建物を落札した宗教法人「最福寺」(鹿児島県)の池口恵観法主は別院の「江の島大師」(神奈川県藤沢市)で26日会見し、落札の経緯や今後の運営方針について報道陣に語った。一問一答は次の通り。

 ──落札の経緯は

 「過去2年間で5回ほど北朝鮮を訪問しているが、そのたびに上層部から『中央本部は大使館だと思っている。いい形で残せるように、あなたの力で日本政府に話してくれないか』といわれていた。中央本部が靖国神社の隣にあるということで、供養や慰霊の場としての利点もあり、何度か訪れるうちに『ここは譲りたくない』と思うようになった」

 ──北朝鮮側の意向に沿った形か

 「意向に応えられたのかどうかは分からないが、われわれが落札したことで、北朝鮮の方々も、『これで良い道が開かれる』という考えを持ったのではないかと思う」

 ──中央本部をどのように活用していくのか

 「アジアをはじめ、世界の民族の融和と慰霊の拠点にしたい。建物はそのままの状態で使い、壊したりするつもりはない。ただ、人々が祈りをささげる場所を作りたい。中央本部の方々を追い出すということではない。残ったところをお貸しする形でいいのではないかと思うが、使い方は難しい。今後、総連側と相談することになる。総連側から借りたいという意向があれば検討する」

 ──45億円余りという高額での落札になった

 「知人に、どれくらいなら確実に落札できるのかを聞いた。知人が『このくらいなら大丈夫だろう』と言っていたのでそうした。資金はある程度のメドは立っているが、今後は寄付のようなことも含めて、色々な人の知恵を借りたい。総連側からお金が入ることはありえない」