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2013/02/12

メルケル首相「法王が熟慮のうえで決断したのであれば、最大限の敬意を持って受け入れたい」

法王退位へ 出身国ドイツで驚きの声

2月12日 6時5分
法王退位へ 出身国ドイツで驚きの声 

 ローマ法王ベネディクト16世が法王の座を退く意向を明らかにしたことについて、法王の出身地ドイツでは驚きの声が広がっています。

ドイツのメルケル首相は11日、緊急の記者会見を開き、「職務を遂行するための力が残っていないとして、法王が熟慮のうえで決断したのであれば、最大限の敬意を持って受け入れたい」と述べました。

そのうえでメルケル首相は、「ベネディクト16世は、これからもわれわれの世代における最も重要な宗教思想家であり続ける」と述べ、法王の業績を高く評価しました。

一方、ベネディクト16世の実の兄のゲオルク・ラッツィンガー氏は、ドイツメディアの取材に対し、法王が以前から、かかりつけの医師に飛行機など長距離の移動を控えるよう助言を受けていたことや、最近では歩行が難しくなっていたことを明らかにしました。

ラッツィンガー氏は「法王の座を退くことは自然の流れだ。弟は静かな環境を望んでいる」と話しています。


欧州各国首脳の反応

イタリアのモンティ首相は、「意外な発表にとても驚いた」と自らのツイッターに記しています。

また、フランスのオランド大統領は記者団に対し、「『法王の決断は何にもまして尊重すべきものであり、新たな法王が選ばれるだろう』という以外に言うことはない」と述べました。

イギリスのキャメロン首相は11日、声明を発表し、「法王はイギリスとローマ法王庁との関係を強化するため休みなく仕事をした。法王は精神的な指導者として大勢の人たちに惜しまれるだろう」と述べました。

ベネディクト16世は、2年半前、イギリスが16世紀にローマ法王庁と対立してカトリックから独立したイギリス国教会を創設して以来、法王として初めて、イギリスを訪問し、エリザベス女王らと会談してイギリス国教会との和解の流れをアピールし、多くのイギリス国民から好意的に受け止められました。

“感謝と祈りささげたい”

アメリカのオバマ大統領は11日、声明を発表し、「2009年に、法王にお会いしたときのことが懐かしく思い出され、この4年間、共に仕事ができたことを感謝している。アメリカ国民を代表し、法王に感謝と祈りをささげたい」と述べました。

さらにオバマ大統領は、「アメリカ、そして世界では教会が重要な役割を果たしている。法王の後継者の選出がうまくいくようお祈りしている」として、次のローマ法王の選出が順調に進むよう期待を表明しました。

2009年にバチカンで行われたオバマ大統領とベネディクト16世との会談では、アメリカ世論を二分する人工妊娠中絶の是非を巡って、中絶を部分的に容認する立場のオバマ大統領がどのような発言をするかが注目されましたが、オバマ大統領はアメリカ国内で中絶を減らす努力を続けていく考えを伝え、カトリック教会との協調姿勢をアピールしていました。