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2012/08/01

イエメンの「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)などアフリカ大陸を中心にアルカイダ系のイスラム武装勢力が台頭

アルカイダへの打撃深刻 米報告書、テロ件数減少

2012年8月1日 07時57分
 【ワシントン共同】米国務省は31日、2011年の世界各地でのテロ活動に関する年次報告書を公表した。同年5月の国際テロ組織アルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン容疑者殺害で同組織に「回復が難しい打撃を与えた」との認識を表明、昨年の世界全体のテロ件数は1万283件で、過去5年で最低だった。

 ベンジャミン担当大使は記者会見で、アルカイダ幹部を殺害した11年は「対テロで非常に重要な年」と評価。テロの75%が中東、南アジアで発生し、被害者の大半はイスラム教徒だと述べた。




アルカイダ系組織が各地で台頭 米国務省テロ報告書

2012/8/1 11:29
 【ワシントン=中山真】米国務省は7月31日、2011年の国際テロ報告書を発表した。同年5月の国際テロ組織アルカイダのビンラディン容疑者死亡を受けて同組織の弱体化は避けられないと分析する一方で、イエメンの「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)などアフリカ大陸を中心にアルカイダ系のイスラム武装勢力が台頭していると指摘。米本土も含めた脅威がなお続いていると分析した。

 国務省のベンジャミン大使(テロ対策担当)は記者会見で、米軍の特殊作戦でビンラディン容疑者を殺害した11年は米政府のテロ対策で「大きな転換点となった」と強調。パキスタンを拠点としてきたアルカイダの活動弱体化は「逆戻りできない」とも述べた。

 ただ報告書は同組織がパキスタン国内外でなおテロ活動を継続する能力を維持していると指摘。世界中に分散する同組織の関連団体も新たに台頭していると説明した。

 特に南部イエメンを実効支配するAQAPが「最も深刻な脅威」と位置付け、イスラム・マグレブのアルカイダ(AQIM)やアルカイダと交流があるとされるソマリアの過激派組織アルシャバーブ、ナイジェリアのイスラム過激派ボコ・ハラムなどにも言及した。

 昨年、世界各地で発生したテロ攻撃件数は前の年の1万1641件を下回る1万283件だった。うち6割強がアフガニスタン、イラク、パキスタンの3カ国に集中している。





米報告書“アルカイダに打撃”

8月1日 10時27分
アメリカ国務省は世界のテロに関する年次報告書をまとめ、ビンラディン容疑者などの殺害によって国際テロ組織アルカイダに大きな打撃を与えたとする一方、依然としてアメリカ本土でのテロの懸念は残っているとして、警戒を続ける姿勢を強調しました。

アメリカ国務省は31日、世界各地のテロ活動に関する年次報告書を公表しました。

この中で、アルカイダについて、象徴的な存在であるオサマ・ビンラディン容疑者をはじめ、複数の主要な指導者が殺害されたことで大きな打撃を受けたとして、テロ対策の大きな成果だとしています。

その一方で、パキスタンに拠点を置くアルカイダ指導部は、依然として国際的なテロを行う能力を維持しているうえ、世界各地のアルカイダ系の組織も活動を強めているとして、中でもイエメンを拠点とする「アラビア半島のアルカイダ」は深刻な脅威だと指摘しています。
そのうえで、アメリカ国内でもアルカイダ系の組織と関係を持つ単独犯によるテロ未遂事件が続いており、テロの懸念が残っているとして、警戒を続ける姿勢を強調しました。

さらに、内戦状態に陥っているシリアについて、アサド大統領が政権にとどまり国内の混乱が続けば、国外からアルカイダなどが侵入するおそれがあるとして、テロの拠点となることを警戒しています。






「アルカイダがシリアにいる…」米国務省が警告(08/01 19:06)

アメリカ国務省は、2011年のテロ活動に関する年次報告書を発表し、国際テロ組織「アルカイダ」と関わりのあるテロリストが、激しい内戦が続くシリアに入り込みつつあると警告しました。

 米国務省・ベンジャミン対テロ調整官:「アルカイダと関連のある工作員がシリアに存在するという多くの根拠がある。ある程度の人数がシリアに入っているのは間違いないことだ」


 アメリカ政府は、幹部の殺害などによってアルカイダは弱体化しつつあるとしながらも、関連グループのメンバーなどが、シリアなど“不安定”な地域に集まってきているとして警戒感を示しました。

また、北朝鮮に関して、1970年から1980年代にかけて拉致されたとされる日本人12人の消息について、「調査の再開を約束していたにもかかわらず、まだ実行していない」と批判しています。