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2012/07/30

ウガンダでエボラ出血熱が発生 14人死亡

ウガンダでエボラ出血熱、感染20人のうち14人死亡

2012年 07月 30日 14:22 JST 
[カンパラ 28日 ロイター] 世界保健機関(WHO)は28日、アフリカ東部ウガンダのキバレ県でエボラ出血熱が発生し、14人が死亡したと発表した。

WHOによると、エボラ出血熱と疑われる感染が今月に入り確認されたが、27日まで確定されなかったという。感染者20人のうち、14人が死亡した。ウガンダ政府やWHO、米疾病対策センター(CDC)から成る専門家チームが現在、感染源の特定など調査に当たっている。

同県は首都カンパラから約170キロ西方にあり、エボラ熱が1976年に初めて確認されたコンゴ(旧ザイール)との国境に近い。

エボラ出血熱は、高熱や皮膚などからの出血、腎臓や肝臓の機能不全などを伴う感染症で、患者の血液や体液などに直接触れることで感染する。種類にもよるが、致死率は最大で90%に上り、治療法やワクチンはまだない。

ウガンダでは昨年5月に当時12歳の少女がエボラ出血熱が原因で死亡。2000年には425人が感染し、その半数以上が命を落とした。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE86T03920120730
ウガンダでエボラ出血熱、感染20人のうち14人死亡 | ワールド | Reuters



ウガンダでエボラ出血熱?WHO警戒を強める

2012年07月30日 AM07:00

医療関係者も死亡

東アフリカのウガンダ西部で、エボラ出血熱と見られる症状による死者が発生しており、米国カンパラ大使館では米国市民に注意を呼びかけるとともに、WHO(世界保健機関)は、警戒を強めています。

死亡者は、感染した患者を扱った医療関係者も含まれた14人で、その他に6人が感染の症状があるそうです。

(CDC「Information on Ebola hemorrhagic fever」より)

治療法・ワクチンがない恐ろしい感染症

エボラ出血熱は、フィロウイルス科エボラウイルスによる感染症で、自然宿主は不明。その致死率は 50~90%と非常に高いにもかかわらず、治療法やワクチンは未だありません。

潜伏期間は、2~21日で平均約1週間。症状は発熱(ほぼ必発)、疼痛(頭痛、筋肉痛、胸痛、腹痛など)、無力症で、2~3日で急速に悪化し、死亡例では約1週間程度で死に至るケースが多いとの報告があります。

なお、患者は、家族や近所の住民であることから、現地の衛生当局では、患者との接触を避けることや、患者の寝具や衣服は手袋とマスクを着けて消毒することをなどの注意を呼びかけているそうです。

▼外部リンク

世界保健機関
http://www.who.int/en/
米疾病対策センター
http://www.cdc.gov/
Embassy of the United States kampala
http://kampala.usembassy.gov/
CNN
http://www.cnn.co.jp/world/35019760.html
国立感染症研究所(IDWR)
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g2/k02_32/k02_32.html





エボラ出血熱で14人が死亡-ウガンダ

2012年 7月 30日  10:44 JST
 【カンパラ(ウガンダ)】東アフリカのウガンダ中西部キバレ地区でエボラ出血熱が発生し、感染した20人のうち少なくとも14人が死亡していることが明らかになった。世界でエボラ出血熱の発生が確認されたのは2009年以降で初めて。

 エボラ出血熱は7月初めに発生したが、原因が致死率の高いエボラウイルスだと確認されたのは27日になってから。そのため、原因特定前に感染がかなり拡大している恐れもあり、現在世界保健機関(WHO)など国際的な保健当局者が対応に動いている。

 ウガンダ政府、WHO、それに米疾病対策センター(CDC)の要員で構成される対策チームが27日、キバレ地区に派遣された。同地区は首都カンパラから西に約125マイル(200キロメートル)離れた、コンゴ民主共和国(旧ザイール)との国境に近い場所にある。

 ウガンダ保健省の広報担当者によると、同病は当初1家族から発生、感染が始まった。地元の人々は病気の原因がエボラウイルスなどではなく、悪霊に取りつかれたことにあると考えたため、患者らをキリスト教の礼拝施設に連れて行ったが、そこで2人が死亡したという。

 同担当者は「一部の犠牲者は、教会に通う人々を含む多くの人々と接触した」と話した。

 エボラ出血熱の感染の疑いが生じたため、患者のサンプルがウガンダ・ウイルス研究所と米CDCが最近設立し、維持している特別の研究所に送られた。この特別の研究所はエボラウイルスや中央アフリカで発生するその他の致死率の高いウイルス性出血熱の発生確認や調査を行っている。CDCのスティーブン・モンロー博士によると、この研究所が26日にこのサンプルを受けたのに続いて、他の3人のサンプルも受け取り、27日にエボラ出血熱であることを確認した。

 ウガンダ保健省によると、これまでに死亡が確認された人の中には、1家族の9人、最初の感染者の治療にあたった医療関係者のクレア・ムフムザさんとその娘(4カ月)が含まれている。

 ムフムザさんの看病をした姉妹も同病に感染した。現在高熱、下痢、嘔吐(おうと)の症状があるものの、容体は「かなり安定している」という。最初に感染した家族の一員(女性)の容体も安定しているが、同じような症状を示している。

 ウガンダ保健省によると、同病の発生が確認された地域ではパニックが生じ、多くの住民が自宅から逃げ出す事態が生じているという。

 キバレ地区は首都カンパラから遠く離れているが、ムフムザさんはカンパラの病院で治療を受けた。カンパラには少なくとも400万人が暮らしている。ウガンダとWHO当局者は、同病の感染がカンパラに到達しているかもしれないことが不安の種になっていると指摘する。保健省の広報担当者によると、ムフムザさんの治療にあたった医療関係者は、病気の原因が特定されていなかったため、治療時に感染予防策を講じていなかった。

 CDCのモンロー博士は、病気が「かなりへき地で発生したため、感染拡大の可能性は大きくない」と指摘した一方で、感染がカンパラにまで到達するかもしれない点については「常に懸念事項だ」と述べた。

 エボラ出血熱は中央アフリカ全域で発生する病気。ワクチンや治療法はなく、感染源もはっきりと特定されていないが、同博士によると、エボラウイルスの保有宿主がコウモリだという仮説は存在する。

 同病の発生が最初に報告されたのは1976年。発生が最初に確認されたコンゴ民主共和国の川から名付けられた。同病は発生がまれだが、致死率が非常に高い。最も致死率が高いウイルス株では感染した人のうち最大89%が死亡しているが、致死率はその発生時によってばらつきがある。

 今回の流行は、それほど致死率が高くないとされる「エボラ・スーダン」と呼ばれるウイルス株によるものと確認された。それでも、2000年と01年にウガンダで発生した過去最大規模の流行時には同株により、感染した425人のうち224人、つまり53%が死亡した。

 前回の流行は08年終わりから09年初めにかけてコンゴ民主共和国で発生し、32人が感染、15人が死亡した。昨年には、ウガンダで12歳の少女が同病で死亡したが、感染は拡大しなかった。
記者: Nicholas Bariyo、Betsy McKay