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2012/06/04

高橋寛人容疑者の仲介により相模原市緑区の介護施設に櫻井千鶴子の偽名で勤務

オウム:菊地容疑者 偽名を使って介護施設で働く

毎日新聞 2012年06月04日 10時33分(最終更新 06月04日 13時15分)
 地下鉄サリン事件の特別指名手配から丸17年を経過して逮捕されたオウム真理教の元信者、菊地直子容疑者(40)。06年ごろから男と同居し、「櫻井千鶴子(さくらい・ちづこ)」の偽名を使って介護施設で働くなど、逃亡生活の一端も明らかになりつつある。昨年末に警視庁に出頭し逮捕、起訴された平田信被告(47)がマンションで身を潜めていたのとは対照的で、身分を隠しながら社会に溶け込んでいた姿が浮かび上がる。警視庁は教団の組織的な支援の有無の確認を急ぐ。

 菊地容疑者をかくまったとして犯人蔵匿容疑で逮捕された自称会社員、高橋寛人容疑者(41)は「自分はオウムとは関係ない」と供述。菊地容疑者の潜伏生活について、最も状況を知る人物とみられるだけに、警視庁は4日午後から改めて詳しく事情を聴く方針。

 一方、菊地容疑者は「サリン生成に関わった」とする上申書を提出。菊地容疑者はサリンの実験器具の購入を担当し、実験工程をノートにまとめる役割を果たしたとみられており、警視庁はサリンがどのような経緯で作られたか、菊地容疑者の証言をもとに改めて確認を進める。




ヘルパー資格、収入13、14万円=「櫻井千鶴子」の偽名使う-菊地容疑者

 17年もの逃亡生活を続けた菊地直子容疑者(40)は逃亡中に「櫻井千鶴子」の偽名を使い、相模原市緑区の介護施設に勤務、月14万円程度の収入を得ていた。同僚の男性社員が4日、取材に応じ「まさか」と驚きを隠せない様子で話した。

 この社員によると、菊地容疑者は櫻井千鶴子と名乗り、44歳と年齢も偽っていた。就職したのは2010年夏。犯人蔵匿容疑で逮捕された高橋寛人容疑者(41)が仲介し、初めは潜伏先住居のそばにある訪問介護業者の事務所に経理担当として採用され、給与計算などをしていた。
 今年1月にはホームヘルパー2級の資格も取得。介護施設に週2~4回通い、高齢者の排せつや入浴の介護もするようになった。

 採用時、高橋容疑者は「内縁の妻で3年ほど付き合っている」と菊地容疑者を紹介したという。

 アルバイト契約で、時給は850円。月13万~14万円の収入だった。口数は少なかったが、働きぶりは真面目で、遅刻や欠勤もなし。経理経験はないとしていたが、パソコンを上手に使いこなしたという。過去を語ることはなかったが、問われると埼玉県出身で、以前は町田市に住み、倉庫会社に勤めていたと答えた。「趣味はゲーム」と話すこともあったという。(2012/06/04-11:59)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012060400356



菊地容疑者 任意同行直前まで仕事

6月4日 11時20分
地下鉄サリン事件で特別手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者が、3日夜、神奈川県相模原市内で身柄を確保され、殺人などの疑いで逮捕されました。菊地容疑者が働いていた介護施設を運営する会社の従業員の男性は「菊地容疑者がここで働いていた女性だと知って、本当に驚いています」と話すとともに、菊地容疑者が、警視庁に任意同行される直前まで働いていたことを明らかにしました。

男性によりますと、2年ほど前、施設で経理の担当者を探していた時期に、施設の内装工事を依頼していた高橋容疑者に「誰か経理ができる人を紹介してほしい」と相談したところ、菊地容疑者を紹介されたということです。菊地容疑者は櫻井千鶴子と名乗り、高橋容疑者とは内縁関係だと話したということで、施設ではアルバイトとして給与の計算などを任せていたということです。

その後、施設の介護ヘルパーが辞めて足りなくなったため、菊地容疑者にヘルパーの資格を取るよう勧めたところ、菊地容疑者はヘルパー2級の資格を取り、ことし1月ごろからは経理担当兼ヘルパーとして時給850円のアルバイトで働いていたということです。また、菊地容疑者の仕事ぶりについて、「大変まじめで、おむつの交換なども熱心にこなしていて週に4日ぐらい朝から夕方まで働いてもらっていた」と話していました。
そして、3日についても、「午前中から訪問介護を3件こなし、その後、高齢者の食事の手伝いをして午後5時半ごろ『あがっていいよ』と伝え、仕事を終えてもらった。いつもの定刻のバスに乗って帰宅していった」と話し、警視庁に任意同行される直前まで働いていたことを明らかにしました。

一方、この施設に来る前の生活については、「相模原市に来る前に町田市に住んでいたと話していて、職場の場所は分からないが、倉庫会社だったと記憶している。埼玉県出身とも話していたが、あまり過去については話さないので不審に思ったこともあった」と話していました。






「櫻井」名乗り、「経理の仕事」=家賃3万円、いつも笑顔-逮捕の菊地容疑者

 「櫻井」と名乗り、仕事は介護会社の経理と説明。月3万円の家賃を欠かさず入金していた-。元オウム真理教信者の菊地直子容疑者(40)に住居を貸していた重機会社役員の女性(64)が4日取材に応じ、同容疑者の暮らしぶりを明かした。いつも笑顔で、自らあいさつしていたといい、役員は「気付かず、びっくりした」と話した。
 菊地容疑者は逮捕時、相模原市緑区の建物に住んでいた。もともとは物置で、女性役員と夫が18年前に自宅を建て替えた際、仮住まい用に改築。「朽ち果てている外観と違い、中はきれいで広い」という。

 女性役員によると、菊地容疑者と、同居していた自称高橋寛人容疑者(41)が暮らし始めたのは昨年1月。高橋容疑者が、役員の息子で重機会社社長(38)の先輩と友人という縁で借りた。家賃は3万円で、毎月きちんと入金。重機会社が入る建物の1階も事務所として使っていた。
 菊地容疑者は「櫻井」姓を名乗り、高橋容疑者が経営する介護会社の経理をしていると説明。「その割には経理のことを知らなかったので、助言したこともある」と女性役員は振り返る。(2012/06/04-11:39)

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012060400037