菊池直子容疑者逮捕 「サリンの生成に関わっていたことは間違いありません。ただ、当時は何を作っていたかは分かりませんでした」
オウム菊地直子容疑者を逮捕
地下鉄サリン事件で特別手配されているオウム真理教の菊地直子容疑者が、神奈川県相模原市で3日夜、身柄を確保され、警視庁に殺人などの疑いで逮捕されました。
地下鉄サリン事件で特別手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者(40)は、3日午後8時すぎ、相模原市内の住宅に戻ってきたところを捜査員に身柄を確保されました。情報に基づき3日朝から捜査員が張り込んでいたということで、「菊地直子か」と問われると「はい」と答えたということです。
「やせてるからほお骨が出てる印象。(Q.似ているところは?)目ですかね。下を向いて髪の毛で隠しながら歩いている。経済的に裕福でないという感じで、サンダルで上下スエットみたいな感じ」(近所の人)
警視庁は、菊地容疑者を地下鉄サリン事件でサリン製造に関与した殺人と殺人未遂の疑いで逮捕しました。取り調べに対し菊地容疑者は、「私がサリンの生成に関わっていたのは間違いない。ただ、当時は何を作っているのか知らない状態だった」と供述しています。(04日02:42)
菊地容疑者逮捕 サリン関与認める
6月4日 0時58分
地下鉄サリン事件で特別手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者が、3日夜、神奈川県相模原市で身柄を確保され警視庁は殺人などの疑いで逮捕しました。
調べに対して、菊地容疑者は「サリンの製造に関わっていたことに間違いありません。しかし、当時は何を作っているのか知らない状態でした」と供述しているということです。
逮捕されたのは、オウム真理教の信者だった菊地直子容疑者(40)です。
菊地容疑者は、平成7年3月に起きた地下鉄サリン事件で別の信者らとともに犯行に使われたサリンの製造に関わったとして、殺人などの疑いで全国に特別手配されていましたが3日午後8時ごろ、神奈川県相模原市内で身柄を確保され警視庁に移送されました。
警視庁は、指紋や供述の内容などから本人と断定し、3日午後10時すぎ、殺人などの疑いで逮捕しました。
逮捕後の調べに対して、菊地容疑者は「私がサリンの製造に関わっていたことに間違いありません。しかし、当時は何を作っているのか知らない状態でした」と供述しているということです。
警視庁によりますと、菊地容疑者に似ている女がいるという情報が、3日午前中に寄せられ、相模原市緑区城山の一戸建ての住宅に捜査員が張り込んでいたところ、菊地容疑者は1人でコンビニエンスストアの袋を持って歩いて帰宅したということです。
捜査員が「菊地容疑者か」と声をかけたところ「はい」と答えたということです。
警視庁によりますと、菊地容疑者は青っぽいトレーナーにジーンズ姿で髪型はストレートで長いということです。
手配の写真に比べると痩せていて、目の下のホクロなど特徴が似ていたということですが、菊地容疑者を見た捜査員は「すれ違いざまに見たら菊地容疑者とは分からないだろう」と話しているということです。
菊地容疑者は相模原市の住宅で男性と生活していたとみられています。
神奈川県警察本部によりますと、3日午後10時すぎ、40代くらいの男性が大和市の大和警察署を訪れ、「相模原市内で菊地容疑者と一緒に住んでいた」と話しているということで、警察が現在、この男性から事情を聞いています。
菊地容疑者は地下鉄サリン事件のほかにもオウム真理教によるVXガスに関連した殺人や、殺人未遂の3つの事件と平成7年5月に東京都庁で、当時の青島知事宛ての郵便物が爆発して職員が大けがをした事件に関与した疑いがも持たれています。
都庁の事件では、爆発物の原料となる火薬を山梨県の旧上九一色村の教団施設から八王子市内の活動拠点に運んだ疑いが持たれています。
また、地下鉄丸ノ内線の新宿駅で、猛毒の青酸ガスを発生させる装置が見つかった事件にも関わった疑いがあるとみられています。
菊地容疑者は、平成8年の11月ごろ、同じく特別手配されている高橋克也容疑者(53)らと埼玉県所沢市のマンションに潜伏していたことが分かっていて、高橋容疑者の行方についても知っている疑いがあるとみて調べることにしています。
警察庁は、今年1月特別手配されていた教団元幹部の平田信被告が逮捕されたことを受けて、菊地容疑者と高橋容疑者に対する情報提供への懸賞金を1000万円に引き上げるなど行方の捜査に全力を挙げていました。
“もっと早く出頭すべきだった”
菊地容疑者が製造に関わった疑いが持たれている猛毒のVXガスをかけられ、一時、意識不明の重体となった「オウム真理教家族の会」の会長の永岡弘行さんは「自分が関わった事件の重大さを考えれば、もっと早くみずから出頭するべきだったと思う。逮捕された以上、自分が知っていることはすべて話してほしい。裁判は傍聴して姿勢を見届けたい」と話しています。
オウム真理教から名前を変えた教団「ひかりの輪」は「菊地容疑者が事件の真相を明らかにして警察に協力するとともに、2度と同様のことが起きないよう社会に教訓を残し、償いの道を歩んでいくことを望みます」というコメントを出しました。
オウム菊地容疑者を逮捕=サリン生成「間違いない」-相模原で発見、同居?男も確保
1995年に起きた地下鉄サリン事件で、警視庁は3日、特別手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者(40)の身柄を潜伏先の相模原市内で確保し、殺人容疑などで逮捕した。同庁によると、菊地容疑者は「サリンの生成に関わっていたことは間違いありません。ただ、当時は何を作っていたかは分かりませんでした」と話しているという。
捜査関係者によると、菊地容疑者は「仕事は会社員。男と2人で暮らしていた」と説明。同居していたとみられる男が3日夜、神奈川県警大和署に出頭した。男は40歳とみられ、警視庁は逃走を手助けしたとみて犯人蔵匿容疑で調べる。2人は数年にわたり同居していたという。
逮捕容疑は95年3月20日、教団元代表松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(57)らと共謀し、東京都内の地下鉄でサリンを発散させ、12人を殺害して、多数を負傷させた疑い。
菊地容疑者はサリン生成を手伝ったとされ、警察当局は同年5月に特別手配。都庁に爆弾入り小包が送り付けられた事件などでも逮捕状が出ていた。
警視庁によると、3日午前に「(菊地容疑者に)似た女がいる」と情報提供があり、相模原市内の戸建て住宅で捜査員が張り込んでいたところ、午後8時前に女が1人で帰宅。捜査員が「菊地か」と聞いたところ、「はい」と答え、本人と認めた。右目の下にほくろがある特徴が一致し、指紋で本人と確認されたという。(2012/06/04-01:35)
http://jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012060400007