福島原発1~3号機で窒素封入装置が一時停止
1~3号機の窒素封入一時停止=予備機起動で再開-福島第1原発
東京電力福島第1原発事故で、東電は4日午前、1~3号機の格納容器と圧力容器に窒素を封入する装置が停止したと発表した。約1時間20分後に予備装置が起動し、封入を再開した。
窒素は水素爆発の原因となる容器内の水素濃度上昇を抑えるために封入されているが、危険とされる濃度4%に達するまで30時間かかるといい、同社は水素濃度の上昇はなかったとしている。
東電と経済産業省原子力安全・保安院によると、同日午前10時55分ごろ、1~3号機格納容器などへの窒素封入量がゼロを示しているのを作業員が発見。確認したところ、ポンプがいずれも止まっていた。約1時間20分後の午後0時16分に予備装置を起動し、同0時半に容器内への封入が再開した。 (2012/04/04-13:05)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2012040400397
福島原発、危うさ去らず!装置不具合で最悪“爆発”も
2012.04.04
東京電力は4日午前、福島第1原発1~3号機の格納容器に窒素を封入する装置が停止したと発表した。窒素は水素爆発の原因となる格納容器内の水素濃度を抑えるために封入されており、一時、緊迫したムードに包まれたが、午後になって供給が再開された。事なきを得たものの、改めて福島原発の危うさが浮き彫りとなった格好だ。
東電によると、午前10時55分ごろ、1~3号機の原子炉格納容器に窒素が供給されていないことを示す信号が出た。供給は午後0時29分に再開したが、1時間半ほどストップしたことになる。
京大原子炉実験所助教の小出裕章氏は「格納容器内の水素がコントロールできない状態が続くと危ないが、これまで窒素封入装置が稼働していたなら、仮に丸1日装置が停止したところで、ただちに水素爆発を起こすとは考えにくい」と説明。
ただ、原発に詳しい技術評論家の桜井淳氏は「封入ができなくなると水素爆発の発生リスクが高まる。今まで守られてきた心臓部の格納容器が爆発で破壊され、上空1500メートルまで爆風が上がり、放射能を広範にまき散らす危険があった」と極めて危ない状況だったと解説した。
【原発】1~3号機で窒素封入一時停止…予備機起動
(04/04 19:53)
福島第一原発で、圧力容器と格納容器に窒素を入れる装置が停止していたことが分かりました。3日からの強風が原因とみられています。
この装置は、1台で福島第一原発の1号機から3号機のすべてに窒素を送り込むものですが、4日昼前の点検で、午前10時前に停止していたことが分かりました。このため、午後0時半には予備の装置を動かし、再び窒素を入れ始めました。
福島第一原発の圧力容器と格納容器では、現在も水素が発生し、ある一定の濃度になると水素爆発を起こす可能性があるため、窒素を入れ続けて水素の濃度を低く保っています。東京電力によりますと、仮に装置が停止したとしても30時間は爆発する濃度にはならないとのことです。3日からの強風で窒素を送り込むコンプレッサーのフィルターに砂などが詰まったことが原因とみられています。