【民主二元外交】 イラン大統領府が鳩山氏の発言を削除 「発言は事実だが、日本との間で緊張を引き起こしたため」
イラン側、鳩山氏発言を削除 ただ「発言は事実」
2012年4月10日22時59分
イラン大統領府がウェブサイトで、鳩山由紀夫元首相が国際原子力機関(IAEA)の対応を「二重基準」と批判したと伝えた問題で、在日イラン大使館が10日、鳩山氏に謝罪した。英語版とペルシャ語版のウェブサイトから発言も削除した。
鳩山氏はアフマディネジャド大統領との会談で「二重基準」発言をしたとされ、鳩山氏は9日の記者会見で「捏造(ねつぞう)だ」と反論。イラン側に訂正を要求していた。大統領府の担当者は朝日新聞の取材に「発言は事実だが、日本との間で緊張を引き起こしたため」と発言削除の理由を説明した。
一方、10日の自民党外交部会で外務省側は「(鳩山氏の発言は)違う文脈で使われたのかもしれない」と説明した。大統領との会談には駐イラン大使も同席していたが、今回の訪問は「あくまで議員個人の活動」として、外務省の記録にもとづく鳩山氏の発言内容は明らかにしなかった。(北川学=テヘラン、高橋福子)
イラン臨時大使が鳩山氏に陳謝
民主党の鳩山由紀夫元首相は10日、イランのヘシュマティファル臨時代理大使と衆院議員会館で会談し、アハマディネジャド大統領との8日の会談で国際原子力機関(IAEA)を批判したと大統領府側に発表されたことについて「批判した事実はない。遺憾だ」と重ねて抗議した。これに対し、臨時代理大使は「おわびする」と陳謝した。
鳩山氏は会談内容を記したホームページの訂正も要求。臨時代理大使は該当部分は削除したと答えた。鳩山氏の事務所が明らかにした。 (2012/04/10-19:19)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012041000851