ページ

2011/12/20

米朝高官協議延期へ 「我々が適切な時期に再び関与する必要があるのは明らかだ」=米国務省報道官

金正日・北朝鮮総書記死去:核問題、米朝高官協議延期へ
 【ワシントン白戸圭一】米国務省のヌーランド報道官は19日の記者会見で、22日前後の開催で調整していた北朝鮮の核問題に関する今年3回目の米朝高官協議について「北朝鮮の(金正日(キムジョンイル)総書記の死去に関する)服喪期間を尊重したい。我々が適切な時期に再び関与する必要があるのは明らかだ」と述べ、金総書記の死去を受け、次回協議が延期されることを示唆した。

 北朝鮮は服喪期間を29日までと設定しており、次回協議が年明け以降となるのは確実な情勢だ。米政府は三男正恩(ジョンウン)氏を中心とする新体制の出方を見極めた上で対応を決める考えで、当面は権力継承の進展具合を静観する構えだ。

 米政府は今月15、16両日、北京で食糧支援について北朝鮮側と協議。韓国の聯合ニュースによると、北朝鮮がウラン濃縮活動の停止など6カ国協議再開の前提措置を講じるのに対し、米側が栄養食品24万トンを提供することで暫定合意していた。


 クリントン国務長官やデービース北朝鮮担当特別代表らは19日、この協議結果を踏まえて核問題の次回協議と食糧支援の是非について最終判断する予定だった。

 ヌーランド報道官は会見で、金総書記死去への対応に追われ、判断を先送りしたことを明らかにした。

 次回協議が開催された場合、日米韓が北朝鮮に求めるウラン濃縮停止が合意されるとの期待が高まっていたが、正恩氏が北朝鮮で指導力を確立できない場合、強硬派の勢いが増してウラン濃縮が続行される恐れもある。

毎日新聞 2011年12月20日 東京夕刊








食料支援、追加協議が必要=配給監視に「未解決問題」-米
 【ワシントン時事】米国務省のヌーランド報道官は20日の記者会見で、米政府が北朝鮮の金正日総書記の死去後、ニューヨークの外交チャンネルを通じて北朝鮮に対し、食料支援に関して未解決の問題があり、追加協議が必要との立場を伝えたことを明らかにした。
 米朝両国は15、16の両日、北京で食料支援問題をめぐる高官協議を開催。この中で北朝鮮がウラン濃縮活動停止など核問題の6カ国協議再開の事前措置を講じる見返りに、米側が栄養食品の提供を行うことで暫定合意したと報じられていた。(2011/12/21-08:15)

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011122100113