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2011/11/24

大王製紙の経理担当役員は昨年7月、同5~6月に子会社から計15億円が貸し付けられたことを把握

「事業資金」と虚偽説明=子会社からの融資-カジノ目的隠す・大王製紙前会長
 大王製紙をめぐる特別背任事件で、逮捕された前会長井川意高容疑者(47)が、子会社からの融資を把握した経理担当役員や監査法人に対し、使い道について「事業のための運転資金だ」と説明していたことが24日、分かった。

 関係者によると、井川容疑者は、大王製紙の特別調査委員会が9月に行った聞き取りにも同様の説明をしていた。106億円を超える子会社からの融資の大半は実際にはカジノで使われており、賭博目的だったことを隠したとみられる。

 調査委によると、大王製紙の経理担当役員は昨年7月、同5~6月に子会社から計15億円が貸し付けられたことを把握した。井川容疑者は役員に「2011年3月末までに返済する」と説明した。

 しかし、今年4月になっても返済されなかったことから、役員が改めて返済時期を確認したところ、井川容疑者は9月末までに返すと説明。役員が「事業のための運転資金ですか」と問うと、井川容疑者は「そうだ」と答えたという。(2011/11/24-19:15)
 
 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011112400904



2011年10月29日15時26分
巨額借り入れ、昨年7月には把握 大王製紙の監査法人
 大王製紙(東証1部上場)の創業家出身で前会長の井川意高(もとたか)氏(47)による巨額借り入れ問題で、同社の会計監査人を務める大手監査法人「トーマツ」が昨年7月に子会社から前会長への貸し付けを把握しながら調査を徹底せず、問題拡大の歯止め役を果たしていなかったことがわかった。

 会社法によると、会計監査人は規模の大きな会社に設置が義務づけられ、会計書類の監査のほか、取締役の不正行為を発見した時には監査役会への報告を求められている。外部の弁護士などでつくる大王製紙の特別調査委員会は、28日に公表した調査報告書の中で、「貸し付けの繰り返しを防げなかったことは問題で、適正な監査の実施を強く(トーマツに)要求すべきだ」と指摘した。

 報告書によると、前会長は連結子会社7社などから昨年5月~今年9月に計26回にわたり、無担保で計約106億8千万円を借り入れていた。トーマツは昨年7月29日、子会社から大王製紙経理部に送られた取引の情報により、前会長への貸し付けの事実を知った。

 この際、経理部に尋ねたが使途を特定できず、「グループの事業に使用するのだろう」と推測。その後も貸付額が膨らんでいく過程を把握していながら、出席した監査役会で注意を喚起することもなかった。貸し付けていた子会社を訪れても、担当者から事情を聴かなかったという。

 また、トーマツは今年5月と8月に前会長と面談した際に返済時期を尋ねたものの、使途は問いたださなかったという。前会長は代理人を通じ「監査法人のヒアリングを受けたこともあり、深い問題意識を持っていなかった」としている。

 トーマツ広報室は朝日新聞の取材に対し、「守秘義務があるので、個別企業に関する取材はお断りしている」とコメントした。