千葉県柏市、根戸高野台の市有地で毎時57.5マイクロシーベルトの異常に高い放射線量を計測
放射線量:柏で57.5マイクロシーベルトを計測
千葉県柏市は21日、同市根戸高野台の市有地で毎時57.5マイクロシーベルトの異常に高い放射線量を計測したと発表した。同市周辺は東京電力福島第1原発事故の影響で比較的放射線量が高いが、現場で線量が高いのは半径1メートルとごく限られた範囲のため、同市放射線対策室の染谷誠一室長は「原発事故の影響とは考えづらい」と話している。
現場周辺は高台の住宅街で、1957年ごろに同市が旧大蔵省から購入し、戸建ての市営住宅30棟が建てられたが、90年ごろから段階的に取り壊され、現在は更地。無償で借りた地元町会が広場として利用していた。
18日に隣接する道路を簡易測定器を持ち散歩中の市民が高線量に気付いて、市に通報。市の測定器が計測限界の同10マイクロシーベルトを超えたため、県環境財団が21日に地表部を測り、最高同57.5マイクロシーベルトの値が出た。
市は21日から隣接する道路を通行止めにして半径3メートルを立ち入り禁止にし、現場を土のうとブルーシートで覆った。週明けの24日に文部科学省と詳細な調査をする。
近くの男性会社員(44)は「生まれてからずっと住んでいるが、原子力に関係するものがあった記憶はない。母がよく通る場所なので心配です」と不安そうに話していた。
東京都世田谷区では同3.35マイクロシーベルトを検出したが、原因は家屋内のラジウムだった。【早川健人、橋口正】
毎日新聞 2011年10月21日 21時35分(最終更新 10月22日 1時36分)