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2011/10/14

横浜市=別の2カ所からも放射性ストロンチウムを検出

ストロンチウム:別の2カ所でも検出 横浜市発表
 横浜市港北区のマンションで放射性ストロンチウムが検出された問題で、市は14日、同区内の別の2カ所でも1キロあたり最大129ベクレルの放射性ストロンチウムを検出したと発表した。同区大倉山のマンション屋上の堆積(たいせき)物を住民の依頼で「同位体研究所」(同市鶴見区)が測定した結果、1キロあたり195ベクレル検出されたため、市が改めて同研究所に依頼していた。



 市によると、同区大倉山の道路側溝の堆積物からストロンチウム89(半減期約50日)とストロンチウム90(同約30年)を合わせた数値で1キロあたり129ベクレル、同区新横浜の停止中の噴水の底で乾燥した泥から同59ベクレルが検出された。市は「市だけでは危険性を判断できないので、国と連携して対策を取りたい」と話している。

 最初に検出されたマンション屋上の堆積物も改めて測定したが、市は「マンション管理組合の了解を得ていない」として、数値を公表していない。【杉埜水脈】

毎日新聞 2011年10月14日 21時27分(最終更新 10月14日 23時54分)









横浜でも微量のストロンチウム=道路側溝など、原発事故で飛散-市調査
 横浜市は14日、港北区内の3カ所で採取した堆積物から、微量のストロンチウム89と90を検出したと発表した。東京電力福島第1原発事故で飛散した可能性が高い。これまでに半径80キロ圏内の土壌からは検出されたが、約250キロ離れた同市で検出されたのは初めてという。

 3カ所からは既に高濃度のセシウムを検出。セシウムが検出される土壌などには一般的に10%程度のストロンチウムが含まれるとされているため、市が数値を調べていた。

 3カ所のうち、道路側溝周辺の堆積物からは1キロ当たり129ベクレル、噴水施設底部の堆積物からは同59ベクレルを検出した。それぞれセシウムとの対比で0.6%、0.35%で、原発80キロ圏内の数値と比べ低かった。

 今回の検査は、ストロンチウム89と90を区別せずに行ったため、実際の比率はさらに低くなるとみられる。もう1カ所は5階建てマンションの屋上だが、住民全員の合意が得られていないとして、数値などは公表しなかった。(2011/10/14-22:54)





横浜市でストロンチウム検出 福島100km圏外での検出は初
神奈川・横浜市は、住民からの情報に基づいて線量が高い堆積物を採取し、測定したところ、ストロンチウムが検出されたと発表した。
福島100km圏外でストロンチウムが検出されたのは初となる。
検出されたストロンチウムは、港北区の側溝にたまっていた堆積物で、1kgあたり129ベクレル(Bq)、また、新横浜周辺の噴水近くの堆積物で59ベクレルだった。
また、放射性セシウムも最高でおよそ4万ベクレル検出されていて、文部科学省によると、福島県内で検出されたセシウムとストロンチウムの割合と比較しても特別高いということはないという。
このことから横浜市は、独自の測定を行うことはせず、文科省に対し、ストロンチウムの測定範囲を拡大することを要望していくという。
福島第1原発から100km圏外でストロンチウムが検出されたのは、文科省や自治体による測定では初めて。
(10/14 22:54)



「ストロンチウム飛来ない」見解修正
2011年10月14日

 横浜市港北区のマンション屋上からストロンチウム90が検出された問題で、山田正人副市長は13日ストロンチウムは重いから横浜に飛んでこない」と言い続けた市の見解について、「必ずしも放射能の知識を十分に習得していたわけではない」と説明し、遠回しに修正した。この日の市議会決算特別委員会で答弁した。


 豊沢隆弘保健所長が11日の同委で「ストロンチウム90は半減期が長く、核実験の影響で1960年代には高い濃度で出た。最近でもわずかに検出されている」と原発事故との因果関係を否定するような答弁をしたこともやり玉に。「築7年のマンションに、30年以上前の核実験の影響はあり得ない。根拠のない無責任な発言だ」との批判を受けた。
 山田副市長は「我々の知見は十分ではない。保健所長もその時点におけるベストを尽くした答弁をしている」とあいまいな答弁で締めくくった。
(佐藤善一)







ストロンチウム 1カ月前、市民が情報
2011年10月15日

 横浜市が十四日、福島第一原発事故が原因の放射性ストロンチウムを確認したことをめぐり、港北区の男性(38)が「ストロンチウムを検出した」と情報提供したのは一カ月前の先月十五日だったことが、分かった。同日の市議会決算特別委員会で、加納重雄市議(公明)が「男性が情報提供していたのに、一蹴された」と、市の対応が後手になったことを批判した。

 大場茂美副市長は「ストロンチウムについては、試行錯誤していた。(今後)スピード感をもって対応していく」と釈明した。

 市などによると、男性は先月十四日に情報提供した際、自宅マンション屋上の堆積物を民間検査機関に持ち込んで調べ、一キログラム当たり約六万ベクレルの放射性セシウムを検出したことと、放射性ストロンチウムを検出したことも市に伝えていた。しかし、市が検査を始めたのは今月四日だった。

 また、市は十四日に発表したストロンチウムの検出結果で、男性が最初に情報提供したマンション屋上の数値を「住民全員の総意を確認できなかった」との理由で公表しなかった。男性によると、同二三六ベクレルという。 (荒井六貴)