ここ数日、千葉県の柏市や埼玉県の八潮市で高い放射線量が測定されている問題で、新たに千葉県我孫子市の小学校の側溝で、1時間あたり11.3マイクロシーベルトが測定されていたことが分かりました。この地域は、震災の直後に吹いた2つの風のルートの分岐点にあたり、この時に降った雨に含まれていた放射性物質が地面に濃縮されたとみられています。
我孫子第一小学校で先月7日、教員らが簡易測定装置で敷地内の側溝の放射線量を測ったところ、警報が鳴ったため、市の教育委員会に報告しました。その後、市が改めて測ったところ、側溝の地表で1時間あたり11.3マイクロシーベルトが測定されました。市が今月4日に側溝の底の土を取り除いて線量は低下しましたが、市の除染基準の0.26マイクロシーベルトを上回るため、現在も付近を立ち入り禁止にしています。
埼玉・八潮市の高校で3.7マイクロシーベルト(10/24 20:04)
埼玉県八潮市の高校で、校舎の側溝付近から約3.7マイクロシーベルトの高い放射線量が測定されました。
埼玉県は、比較的高い放射線量が測定されている県南東部の地域で、学校などの調査を行っていました。その結果、県立八潮高校の校舎の雨水が集まる側溝付近の地表1センチの高さで、1時間あたり3.7マイクロシーベルトの放射線量が測定されました。県が24日朝から、付近にたまった土を取り除くなどの作業をしたところ、線量は1時間あたり0.6マイクロシーベルトに下がったということです。高線量が測定された場所は、生徒が普段活動する場所ではないことから、県は健康への影響はないとしています。
2011年3月25日
埼玉の高校で3.659マイクロシーベルト-首都圏でホットスポット続々
10月25日(ブルームバーグ):首都圏で高放射線量を検出する例が後を絶たない。埼玉県八潮市の県立八潮高校でも21日に最大で毎時3.659マイクロシーベルトが検出された。12都県分の放射能汚染マップを公表した文部科学省は今後も見つかる可能性があるとみて警戒を強めている。
埼玉県保健体育課の丹土秀行氏は25日、ブルームバーグ・ニュースの電話取材に対し「航空機モニタリングによると、県南東部が高い。八潮高校では20地点で測定し、校舎内の雨水升にたまっていた土から検出した」と述べた。
丹土氏によると、これまで県内116カ所で7回調査し、数値も安定してきたことから、測定場所を70地点に絞る一方、市町村に測定機を貸し出して調査してもらう方針。
千葉県柏市の土壌からも高濃度の放射性セシウムが検出された。文科省は、側溝の一部が壊れており、そこから水が流れて蓄積したとみている。同市資産管理課によると、市有地に職員が行って調査したところ9.99マイクロシーベルトの線量計の限界値を超えた数値を検出。専門家に依頼して、現場を30センチほど掘ったところ57.5マイクロシーベルトを検出したという。現在、半径3メートルを立ち入り禁止にしている。
公園で高い放射線を検出した船橋市では、現在17地点で測定を継続中。市環境部の岡田純一氏は「学校単位のきめ細かい測定を行っている。若干高い値はいくつかある」と語った。
港北区のマンションの屋上や道路側溝からストロンチウムが検出された横浜市は堆積物を除去。9月17日から市内の小学校や保育園で測定を進めているほか、今後は調査対象を道路にも広げる方針。市健康安全課の倉持ジョン氏は「市民のほうが測定機を持っているので、それを情報として使っていく」と述べた。
文科省災害対策支援本部の奥博貴氏は「細かく測定している民間人が増えている。1マイクロシーベルト以上が見つかった場合は、文科省に連絡窓口を設けることにした」と述べた。奥氏は、側溝などに破損個所があり漏れ出した水が少しずつ蓄積するような場所などで高い放射線を検出することが今後もありうると予想している。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=atmNfUdsz.ww