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2011/09/09

放射性物質を吸収したひまわりは、土の中に埋めるしかなく、廃棄場所の確保が今後の課題

ひまわり“放射性物質を除去”
9月9日 10時22分




東京電力福島第一原子力発電所の周辺でひまわりを栽培し、農地から放射性物質を取り除く実験を行っていた民間のグループが、8日記者会見し、土を分析した結果、放射性セシウムの濃度を最大で半分程度にまで引き下げる効果があったと発表しました。

実験を行ったのは、神戸にある理化学研究所の元研究員らで作る民間のグループです。福島第一原発の半径30キロ圏内にある南相馬市の4か所の畑でひまわりを栽培し、放射性物質を土から取り除く効果があるか調べました。

専門の機関で分析した結果、放射性セシウムの濃度は、土1キログラム当たり栽培前に2117ベクレルだった場所で、栽培から2か月後には1680ベクレルと、20%減少していたということです。中には土1キログラム当たり1703ベクレルだったものが、757ベクレルと半分程度になった場所もあり、研究グループでは、ひまわりの栽培には放射性セシウムの濃度を引き下げる効果があったと発表しました。

一方、放射性物質を吸収したひまわりは、土の中に埋めるしかなく、廃棄場所の確保が今後の課題だとしています。研究グループは、今後、さらに周辺の農家にも呼びかけてひまわりを栽培し、放射性物質を吸収する効果を定期的に確認することにしています。