会社更生手続き中の林原(岡山市北区下石井)が所有するJR岡山駅南の土地約5万平方メートルの売却先として、流通大手のイオングループが最有力候補となっていることが8日、分かった。イオン側は商業施設を核とした整備計画と200億円程度の購入額を提示しているとみられ、取材に対し、「数百億円を提示して手を挙げているのは事実。正式に決まったとは聞いていない」とコメントした。
現在駐車場などに利用されている駅南土地は、総額約1300億円の負債を抱え経営破綻した林原グループの資産の一つ。岡山市中心部の一等地であり、取り扱いが注目されていた。
関係者によると、これまでに数回の入札を実施。林原の管財人側が、価格や開発プランなどを総合的に判断した結果、イオングループが最有力候補に挙がっているという。イオン側は商業施設を核とした開発計画を提示しているとみられる。
林原グループの再建に関しては、化学品専門商社の長瀬産業(大阪市)が事業を支援するスポンサーに決定。管財人は11月18日までに、東京地裁に更生計画案を提出する予定。
(2011年9月9日掲載)
林原の岡山駅前土地売却先、イオンモールが最有力
2011/9/10 0:57
会社更生手続き中のバイオ企業、林原(岡山市)がJR岡山駅前に所有する約5万平方メートルの土地の売却先にイオンモールが最有力となっていることが分かった。大型商業施設の建設計画を提示している。購入額は200億円程度とみられる。
イオンモールが9日、林原の管財人による入札に参加していることを認めた。同社はイオンモール倉敷を16日に増床するが、「岡山市周辺への出店余地は大きい」という。岡山市が敷地内にコンベンション施設を建設する構想を持っていることについては「構想は承知している。購入が決まってから市側と交渉することになる」としている。
関係者によると、入札にはイオンモールのほか、大手デベロッパーなど数社が参加。提示額と計画内容からイオンモールが最有力となったもようだ。岡山市のコンベンション施設構想は8月に高谷茂男市長が発表した。イオンモールの当初計画からの見直しが必要になっているとみられる。