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2011/09/14

ヒマワリに除染効果なし=農林水産省

ヒマワリは除染効果なし 農水省が実験結果公表
2011年9月14日23時17分




 放射性物質によって汚れた農地をどのように除染するのが効果的かを福島県内で検証してきた農林水産省は14日、これまでの結果を発表した。表土を削り取る方法が有効と確認できた一方、ヒマワリを植えて放射性セシウムを吸い上げる方法には、ほとんど効果がないことがわかった。

 農水省は5月下旬から、東京電力福島第一原発に近い飯舘村と川俣町の6カ所の田畑を使い、除染方法を実証実験してきた。

 表土を削る方法のうち、最も効果が大きかったのは、根の浅い牧草ごと約3センチはぎ取る方法。セシウムの減少率は97%と高かった。ふつうに表土を削り取る場合は深さ約4センチで75%の減少。化学物質の固化剤を使って表土を固めてから削ると82%減と、より効果が上がった。








ヒマワリ除染「ほとんど効果なし」…農水省実験
 福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて土壌汚染の除去実験を行っていた農林水産省は14日、放射性セシウムを吸収するとされていたヒマワリには「ほとんど効果がない」との実験結果を発表した。

 表土を削り取る手法には効果があったものの、大量に発生する汚染土をどう処分するか、課題が残る形だ。

 実験は今年5月から福島県飯舘村などの農地計約70アールで、〈1〉表土を削り取る〈2〉水でかくはんし、流す〈3〉表土と地中の土壌を入れ替える〈4〉ヒマワリなど植物に吸収させる――の4種で実施した。

 このうち、最も効果が薄かったのが〈4〉で、5月に種をまき、8月に開花したヒマワリの場合、土壌1平方メートル当たり約107万ベクレル含まれていた放射性セシウムのうち、吸収できたのは約2000分の1の520ベクレルにとどまった。

 一方、表土の削り取りでは、地表から深さ約4センチまで除去した場合、同セシウムの地表の濃度は25%に低下。牧草などが生えている場合は表土3センチを削ると濃度が3%にまで低下した。表土と地中の土を入れ替えた場合は、全体量は減らせないものの、地表の同セシウム濃度は低減できた。

(2011年9月14日21時04分 読売新聞)






福島県内、廃棄土壌は最大400万トン 農地除染で指針
農水省、ヒマワリ活用は断念

 農林水産省は14日、放射性セシウムに汚染された農地の除染方法の指針を発表した。政府がイネの作付け制限の基準とした土壌1キログラム当たり5千ベクレル以上の福島県内の農地(約8300ヘクタール)が主な除染対象。最大約400万トンの汚染土壌を除去、廃棄する必要があるとみている。除染にかかる費用は復旧・復興予備費や第3次補正予算などを充てる方針だ。

 同省は土壌中のセシウムの吸収率が高いとされるヒマワリを栽培し、除染する方法も検討。しかし実験の結果、吸収率は低いことが分かり、実用化は断念された。

 指針は放射性セシウム濃度が1万ベクレル以上の農地について、セシウムが付着した土壌を表面から深さ5センチ程度まで削り取り、廃棄するのが適当とした。濃度が5千~1万ベクレルの農地は表土を削り取るほか、表土と地中の土を入れ替えたり、水田なら水に浸して放射性物質を取り除いたりする方法も効果的とした。

 削り取りにより発生する汚染土壌は政府が最終処分場を整備するまでの間、コンクリート製容器で一時的に保管することが適当とした。汚染土壌の発生量を減らすため土壌からセシウムを分離する技術の開発も進める。

 農水省は汚染された農地の除染技術を開発するため、5月から福島県内で表土のはぎ取りのほか、放射性物質を吸収する作物の育成など複数の除染技術の実証実験を行っていた。









農林水産省










気になるので追記



NHKは9日、「神戸にある理化学研究所の元研究員らで作る民間のグループ」が記者会見を開き「ひまわりの栽培には放射性セシウムの濃度を引き下げる効果があったと発表した」と報じましたが、





農水省のが行ったヒマワリによる除染効果の実験結果には触れず。


“農地の除染は表土除去が確実”9月14日 22時10分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性物質を農地から取り除く実験で、農林水産省は、濃度が高いところでは土の表面を削り取る方法が確実だとする結果をまとめ、今後土の処理方法について検討を進めることになりました。

農林水産省は、福島県飯舘村などで行ってきた農地から放射性物質を取り除く実験の結果をまとめ、14日に公表しました。このうち、土の表面を4センチの深さまで削り取る実験では、1キログラム当たり1万ベクレル余りだった放射性セシウムの濃度を75%低減させ、2600ベクレルにできたということです。放射性セシウムの濃度が極端に高い場所では、作業の際、土が飛び散らないよう、表面を薬剤で固めるなどの対策が必要だとしています。一方、水田に水を張ってトラクターでかき混ぜる実験では、運び出す土の量は排水の際に出た分だけで済みましたが、低減効果はおよそ40%にとどまったということです。また、薄い硝酸液で土を洗う実験では、ほぼ100パーセントの低減効果が見込めるとしていますが、温度を200度まで上げる装置が必要になるため、実用化までには時間がかかるということです。こうしたことから農林水産省は、放射性物質の濃度が高い農地では、土の表面を削り取る方法が確実だとして、今後、削り取った土の処理方法について検討を進めることになりました。

 
 2011/9/14 22:28