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2011/09/23

5号機と6号機の建屋の地下にあった低濃度の汚染水を浄化したうえで敷地内に散水へ

低濃度汚染水 浄化後に散水へ
9月23日 5時47分
東京電力は、福島第一原子力発電所で、5号機と6号機の建屋の地下にあった低濃度の汚染水を浄化したうえで敷地内にまく計画を明らかにしました。東京電力は「伐採した木の乾燥を防ぐためで、環境への影響はほとんどない」としていて、地元の自治体などに説明したうえで判断することにしています。



東京電力福島第一原発では、5号機と6号機のタービン建屋の地下に、津波や地下水が流れ込んで発生した低濃度の汚染水が仮設のタンクなどに保管されていて、その量は1万6000トン余りに上っています。

この低濃度の汚染水について、東京電力は22日の記者会見で、放射性物質を吸着するゼオライトという物質を使って、海水浴場の水質基準を下回る放射性セシウムが1リットル当たり50ベクレル以下に下げるなどしたうえで、敷地内にまく計画を明らかにしました。

一方、福島第一原発の敷地には、汚染水を保管するための仮設タンクを設置するため、森林を伐採して発生した樹木が屋外に山積みにされていて、東京電力は汚染水を浄化した水をまくのは、「伐採した木が乾燥して自然発火するのを防ぐためで、仮に海に流れたとしても放射性物質の濃度を低くするので環境への影響はほとんどない」としていています。

東京電力は、まく水の量や時期を検討していて、今後、地元の自治体や漁協に事前に説明したうえで、最終的に判断することにしています。