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2011/09/22

福島第一原発2号機=震災直後に格納容器が損傷、直径約7・6センチ相当の穴が開いた可能性=日本原子力研究開発機構

2号機の格納容器、震災直後に穴開いた可能性
 東日本大震災直後に、東京電力福島第一原子力発電所2号機の格納容器が損傷、直径約7・6センチ相当の穴が開いた可能性のあることが、日本原子力研究開発機構の柴本泰照研究員の模擬実験で分かった。

 格納容器の損傷度を示す具体的な数値が推定されたのは初めて。北九州市で開かれている日本原子力学会で21日、発表された。

 柴本さんは、交流電源が喪失した後に、蒸気で注水を継続する非常用冷却装置「原子炉隔離時冷却系」(RCIC)の動作状況、圧力の推移など東電が発表したデータを活用。RCICへの水の供給源は、震災14時間後に、枯渇した復水貯蔵タンクから格納容器の底部の「圧力抑制室」に切り替わった。

 この場合、熱が外部に逃げないため、圧力は、震災後、2日程度で設計圧力(約5気圧)の2倍まで急上昇する。しかし、実際は、圧力の上昇は緩やかで、7気圧に達するまで3日以上経過していた。

(2011年9月22日14時29分 読売新聞)