2011年5月3日
政府は中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の安全性をめぐる2日の参院予算委員会で、同発電所地域での東海地震(マグニチュード8程度)の発生確率について「30年内に87%」との予測を明らかにした。
定期検査中の3号機については東京電力福島第1原発の事故を受け運転再開が先送りされているが、菅直人首相は「運転再開の場合は、本当に国民に安心してもらえるかどうか見極め判断しなければならない」との方針を示した。
社民党の福島瑞穂氏(同党県連合代表)、共産党の大門実紀史氏らに経済産業省原子力安全・保安院などが答弁した。海江田万里経産相は「多角的に耐震チェックを進めている」などと説明。福島氏らは「運転再開を認めるべきではない。稼働中の他の原子炉も止めるべきだ」と求めたが、経産相は「まずは現地をしっかり見たい」と述べるにとどめた。
政府答弁などによると、浜岡原発には1号から5号機まで原子炉があり1、2号機は運転を終了して廃炉予定。3号機は定期検査中で4、5号機は稼働している。1、2号機に代わる6号機の建設計画がある。3号機をめぐって中部電力は、7月からの運転再開を前提とした業績見通しを発表している。