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2011/05/06

浜岡原発が福島第1原発の二の舞になりかねないとの危機感は専門家にもあり、「首相批判は難しい」(幹部)との声も聞かれた。

自民、「浜岡停止」に複雑=共社は評価
 自民党は6日、菅直人首相による浜岡原発の運転停止要請を複雑に受け止めた。原子力政策を推進してきた立場から、「脱原発」への流れが強まることを警戒しているが、浜岡原発の危険性が広く指摘される中、首相の判断に真っ向から反対するのは困難なのが実態だ。

 自民党の石破茂政調会長は取材に対し「なぜ止めるのか明確な説明が必要だ」と指摘。同党の逢沢一郎国対委員長は「また思い付きで言い出したという印象だ」と語ったが、ともに浜岡原発の運転を続けることの是非には触れなかった。

 党内には「稼働中の原発まで止めようとするのはおかしい」(幹部)との声が少なくないが、浜岡原発が福島第1原発の二の舞になりかねないとの危機感は専門家にもあり、「首相批判は難しい」(幹部)との声も聞かれた。党内には「(首相の)要請を評価しなければならない」(河野太郎衆院議員)との意見もある。

 一方、公明党の山口那津男代表は「サプライズを狙った人気取りのためのものだ」と酷評。みんなの党の渡辺喜美代表も「菅政権が浜岡原発を血祭りに上げて、政権浮揚を図ろうとする思惑が見え見え」と強調した。

 これに対し、共産党の市田忠義書記局長は「一歩前進だ。さらに廃炉に追い込むため追撃していきたい」と表明。社民党の福島瑞穂党首も「ありがたい決断だ。脱原発の未来を切り開く」と語った。(2011/05/06-23:58)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011050600892