【原発】注水中断報告で“海江田答弁”と食い違い(05/23 11:47)
福島第一原発1号機への海水の注入が中断した問題は23日の国会でも取り上げられ、菅総理大臣は、「注水自体、報告がなかった」と強調しました。しかし、注水が中断した際、菅総理が「本格的な注水」を指示していたことを海江田経済産業大臣が明らかにしていました。
菅総理は、自民党の谷垣総裁に政府の説明は「ねつ造をしている」と追及され、強く反論しました。
菅総理大臣:「19時4分から二十何分かの25分の間の海水注入については、当時ですよ、私なり官房長官、副長官のところには報告はあがっておりませんでしたので、当然ながら報告のあがっていないものをやめろとかやめるなとか言うはずもありません」
しかし、海江田大臣は、今月2日の予算委員会で、注水を中断した
際に菅総理が本格的な注水をやれと指示したことを明らかにしていました。
海江田経済産業大臣:「19時4分にこれは私どもの資料でございますが、いったん、東京電力が福島第一原子力発電所の1号機の海水注入試験です。20分ぐらい(海水注入)試験をやりましたけど、停止をしました。再度、重ねて総理からの本格的な(海水の)注水をやれと」
菅総理の答弁の整合性は、今後も厳しく追及されることになります。自民党は、来月1日にも内閣不信任案を提出することを検討しています。
「海水注入問題めぐる議事録はない」福山官房副長官2011.5.23 12:34
福山哲郎官房副長官は23日の記者会見で、3月12日の東京電力福島第1原発1号機への海水注入をめぐる政府内の発言内容の混乱について「水素爆発があるなど瞬間、瞬間の判断をしていた状況であったので、議事録をとるような場面ではなかった」と述べ、当時の発言内容を残した資料がないことを明らかにした。
福山氏はその理由について「当時は(原発の)プラントは停電し、津波や地震の被害も出ており、原発の水素爆発もあった。本当に不確実な状態がたくさんあった」と釈明した。
統合対策室が21日に発表した3月12日の1号機への注入の経緯