【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は5日、フランス東部ストラスブールで開かれた欧州議会本会議で、日本産の輸入食品に対する放射性物質の規制基準を厳格化すると発表した。
EUは1986年のチェルノブイリ原発事故の翌年、食品への含有が許容される放射性物質の規制値を定めたが、日本の規制値の方が厳しい。
バローゾ委員長は「予防措置として、食品安全に敏感な日本の基準に合わせる」と述べた。規制強化は8日に正式決定され、6月末にEU規制値が見直されるまで適用される。
EUは3月25日、福島、茨城、東京など12都県産の全食品について、輸入に際して、EU規制値を上回っていないことを示す日本当局の証明書を求めることを決めている。
一方、菅直人首相は4日、バローゾ委員長との電話協議で「冷静で合理的な対応」を要請していた。
毎日新聞 2011年4月6日 10時39分